研究分担者 |
高井 信朗 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (10226730)
松川 真美 同志社大学, 工学部, 助教授 (60288602)
坂口 一彦 同志社大学, 工学部, 教授 (40066212)
須崎 琢而 株式会社堀場製作所, 開発センター, シニアマネージャー(研究職)
高田 政彦 滋賀医科大学, 放射線科, 助手 (10187974)
佐藤 昌利 京都市工業試験場, 産業工芸部, 主席研究員
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研究概要 |
1.高分解能骨密度二次元断層画像装置: 集束性高分解能送波器および高分解能受波器を開発し,集束点において半値幅1.6mmの分解能を得た.これによって機械的二次元走査によって海綿骨試料(in vitro)および被験者の橈骨遠位端(in vivo)の骨密度二次元画像表示を実現した(同志社大,堀場製作所). 2.海綿骨内部微細構造,骨梁構造体の弾性定数および骨密度の定量評価: (1)二次元走査で取得した海綿骨透過超音波の高速波成分および低速波成分の伝搬速度および振幅と骨密度の関係を明らかにした.伝搬速度と振幅の二次元分布画像とX線マイクロCT法による骨密度画像と比較し,超音波法の評価を行った(同志社大,滋賀医大). (2)超音波法の超音波伝搬径路をモデル化し,骨量(骨密度)と弾性定数を音響パラメータおよび電気音響変換パラメータを用いて定式化し,骨密度と弾性定数を定量計測する手法を示した(同志社大). (3)超音波透過波データを用いて骨密度二次元画像表示のためのソフトの開発を行った(堀場製作所). 3.海綿骨構造および骨の力学的強度の検討: 海綿骨の三次元骨梁構造の解析(滋賀医大)および骨の荷重特性と破壊特性の解析(同志社大,京都府立医大)を行って超音波法による骨密度計測値を比較し検討を行った. 4.模擬生体材料および人工骨の開発と評価: 超音波法による計測値の校正に用いる生体模擬海綿骨材料(多孔性ハニカムセラミック)の超音波伝搬特性の解析(明石工業高等専門学校),生体模擬軟組織材料の超音波物性の解析(同志社大),ワラストナイト結晶質セラミックスによる人工骨の試作と解析(京都市工業試験場)などを行った. 5.本研究の今後の展開: 本研究の成果を実用化させるには更に多数の臨床データを収集し解析を行って骨密度の計測値の確度を向上させねばならない.本研究計画の成果は新産業の創生を目指して科学技術振興事業団の委託開発課題「超音波二波計測による骨強度計測システム」に選定され更に展開を進めている.
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