研究分担者 |
谷口 敏幸 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (00143074)
藤田 豊久 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (70124617)
牧野 和孝 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (20026115)
水戸部 一孝 秋田大学, 工学資源学部, 講師 (60282159)
鈴木 雅史 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (60226553)
SHINDOH Sho
TAGUCHI Haruo
SHOJI Tomoyoshi Faculty of Engineering and Resource Science, AKITA UNIVERSITY (70226299)
TAKAHASHI Koichi
KOMATSU Yoshinobu
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研究概要 |
本研究課題では,天然ゼオライトの特長を生かした応用製品を開発するための基盤技術となる加工技術を構築するとともに加工製品の特性を評価し,多様な利用技術を体系的に調査・研究した.特に実用化を視野に入れ,天然ゼオライトを主要材料とした担体,抗菌消臭剤,土壌改良材,イオン吸着機能を有する電極,遠赤外線放射体,廃水処理剤および機能性流体に関する技術開発を実施した. その結果,調湿剤の開発の過程で,天然ゼオライトをアルカリ処理することでZeolite P1に転移することがわかり,吸湿特性を大きく向上させることができることを明らかにした.廃水処理剤として使用する場合,ニッケルイオン50mg/1濃度の排水から0.5gの天然ゼオライトでニッケル水酸化物を全て除去できることを明らかにした.また,還元鉄を含有させたゼオライトを分散粒子としてシリコンオイルに混入させた電磁性粘性流体の開発に成功し,電界または磁界印加時の剪断応力を評価した.また,天然ゼオライトを焼成することによりガラス化,発砲する現象を利用して,酵母固定用のバイオリアクターの開発に成功した.既存のガラスビーズのバイオリアクターと比べ,強度が6倍,固定化酵母量が2倍に向上し,発酵能を1.2倍に向上させることに成功した.また,天然ゼオライトとカーボンをバインダーを介して焼結することでイオン吸着能を有する電極を試作し,電気的特性を評価した.天然ゼオライトの優れた遠赤外線放射特性を利用したFIR放射体の開発に成功し,遠赤外線加熱が生体におよぼす影響を保温性,血管の拡張度の変化の観点から検討した.ここで作製したFIRヒータの医療分野への応用として,乳ガンのサーモグラフィ検査に導入して,検査システムとしての可能性を調べている.また,ゼオライトが有する吸着特性を結晶学的に検討するとともに,土壌改良材としての特性を植物栽培試験を通して評価した.
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