研究課題/領域番号 |
11794010
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研究種目 |
地域連携推進研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
澤崎 徹 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00012047)
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研究分担者 |
田中 智 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (90242164)
今川 和彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00291956)
塩田 邦郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80196352)
檜山 隆 帝国臓器(株), 天然物研究部, 研究員
平田 統一 岩手大学, 農学部, 助手 (20241490)
佐久間 秀樹 帝国臓器(株), 天然物研究部, 部長(研究職)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2001年度: 14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
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キーワード | 性腺刺激ホルモン / 核移植 / 家畜 / クローン |
研究概要 |
本研究は、安全で安定した品質の性腺刺激ホルモン(eCGおよびhCG)の生産システムの確立を目的とするものである。性腺刺激ホルモンはα、β二つのサブユニットからなる糖タンパク質で、しかも糖鎖が活性に大きく影響を与える。このことから、従来の遺伝子工学的手法を応用しても、活性がある組換えタンパク質を大量に安定して生産することが不可能であった。しかし、我々は、ウマ性腺刺激ホルモン(eCG)では糖鎖を除去すると卵胞刺激作用(FSH活性)がむしろ増強することを明らかにし、さらに、eCGの二つのサブユニットをそれぞれコードする遺伝子を連結し、融合組換えタンパクとして発現させても活性が保たれていることを明らかにした。興味深いことに、eCGと共通のαサブユニットを持つウマFSHには、その活性に糖鎖修飾が不可欠であった。eCGのこの性質を利用した大腸菌による活性型組換えeCG生産システム確立のため、小スケール培養系によるeCG発現誘導系の条件設定および発現タンパクの精製法を確立し、SDS-PAGE上で単一のバンドとして検出される程度までの精製度を達成した。これにより、大スケールでの組換えeCG生産システム構築のための基盤がほぼ整備された。一方、糖鎖修飾が活性発現に不可欠なhCGの場合は、遺伝子操作を施した細胞の核を利用した核移植クローン動物による産生システムが最適である。hCG遺伝子を家畜動物の乳腺細胞で発現させることを目的とした発現ベクターの構築を行いつつ、東大附属牧場において、ウシ耳由来線維芽細胞の核を未受精卵に移植した核移植クローン胚を胚盤胞期までに発生させる系を確立した。以上に加え、家畜動物による生産システムの高効率化を目的とした排卵周期の短縮化についての研究を行うと共に、クローン動物で種を越えて見られる胎盤の異常を、マウスをモデルに解析しそれぞれ論文として報告した。
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