研究課題/領域番号 |
11834012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
樋脇 治 広島市立大学, 情報科学部, 助教授 (30264948)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 磁場 / 視交叉上核 / 概日リズム / 超低周波 / 体内時計 |
研究概要 |
哺乳類のリズム生成中枢である視交叉上核の電気的活動が表す概日リズムに対して超低周波磁場がどのような影響を及ぼすのか調べた。まず、数日に渡って概日リズムを計測するためにラットを長時間固定する方法を開発した。市販の固定器を改良し、自発呼吸を長時間維持するために胴体のみを固定する装置を自作した。その結巣、ラットに苦痛を与えることなく自発呼吸を維持し、数日間ラットを固定できる装置を開発した。この装置を用いて、まず、商用周波数である50Hzの磁場を用いて実験を行った。磁場照射実験を行う2週間前にラットの視交叉上核にタングステン双極微小電極を挿入し、デンタルセメントで電極を固定する手術を行った。手術した日から2週間後、恒暗の状態にした磁気シールドルーム内にラットを移し、シールドルーム内の均一磁場発生装置の固定器を用いてラットを固定した。磁場照射ならびに視交叉上核の電気的活動の計測は、コンピュータを用いて自動的に行った。対照実験では、ラットに超低周波磁場の曝露は行わなかった。超低周波磁場(周波数50Hz)の磁場を曝露する実験では、視交叉上核の電気的活動が概日リズムを示すことを確認した後、24時間超低周波磁場の曝露を行った。その結果、50Hz磁場を体軸方向、左右方向に曝露した実験では、磁場曝露を行った次の日に最大で約4時間概日リズムの位相の遅れが観察された。次に、視交叉上核における概日リズムは網膜での光刺激に大きな影響を受けるため光の影響がない条件における超低周波磁界の視交叉上核の活動性への影響について検討した。微小電極の挿入後、ラットは恒暗の部屋で2週間飼育を行い、時間情報を与えず、体内時計がフリーランしている状態にした後、磁場曝露実験を行った。その結果、超低周波磁場を曝露した次の日に視交叉上核の電気的活動のリズムは大きく乱れ、概日リズムが消失することが観察された。
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