研究課題/領域番号 |
11835017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 産業医科大学 (2000-2001) 岡山大学 (1999) |
研究代表者 |
今井 香織 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (60193645)
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研究分担者 |
相澤 始治 (相澤 好治) 北里大学, 医学部, 教授 (10124926)
池田 敏 岡山大学, 医学部, 教授 (60151289)
吉良 尚平 岡山大学, 医学部, 教授 (50033212)
蜂須賀 研二 産業医科大学, 医学部, 教授 (00129602)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 脊髄損傷 / 肥満 / マルチプルリスクファクター / 内臓脂肪蓄積 / 脂肪肝 / 耐糖能 / 冠動脈疾患 / エネルギー消費量 / 運動負荷 / 心拍数 / 回帰直線 / 消費エネルギー量 / 摂取エネルギー量 / 内臓脂肪 / リハビリテーション / 高血圧症 / 糖尿病 / マルチプル・リスクファクター |
研究概要 |
脊髄損傷者は、その障害ゆえに日動生活活動性が低下する傾向が著しく、このことが麻痺そのものによる影響を更に悪化させて、マルチプル・リスクファクターに陥りやすいと考えられる。そこで、その予防のためには、マルチプル・リスクファクターの原因となる内臓脂肪蓄積肥満の進行を予防することが不可欠である。そこで我々は、以下の視点から、この問題に関して検討を試みた。 1.長期脊髄損傷者における肥満の特性:対象者のBMIは平均20.6と、標準からはやや低い値を示したにも関わらず、脂肪肝の有症率は365%と高率を示した。BMI20を境に脂肪肝の割合は10%台から40%台に急増し、BMI24以上では88.6%にも達した。CTによるVS比(臍断面における内臓脂肪面積/皮下脂肪面積で、基準値は0.4以下)は平均0.89を示した。 2.脊髄損傷者におけるマルチプルリスクファクターと虚血性心疾患:運動負荷試験、ホルター心電図、ブドウ糖負荷試験を行うことにより、マルチプル・リスクファクターの問題を検討した。運動負荷試験上、虚血性疾患と診断されたものは22名2名(9%)、疑いを含めると6名(27.3%)となり、予防の重要性が示唆された。 3.長期脊髄損傷者におけるエネルギー消費量の解析:呼吸代謝分析装置を用いて消費エネルギー量を測定を行った。対象者の平均心拍数に回帰直線をあてはめて得られた、対象者の平均エネルギー消費量の計算値は、1256(SD:135)Kcalであった。それに対して、食事調査の記録法をもとに計算した摂取量(間食、アルコールを含む)は、1876(SD:441)Kcalとオーバーしていた。脊損者は消化吸収率の低下が予測されるが、そのことを考慮しても、肥満:それも外見に表れにくい内臓脂肪蓄積型肥満のリスクを有している。この原因は摂取エネルギー量の超過に加えて、身体活動性の低下に依るところが大きいと考えられる。
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