研究課題/領域番号 |
11835039
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
植木 純 順天堂大学, 医学部, 講師 (50203427)
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研究分担者 |
家永 浩樹 順天堂大学, 医学部, 助手 (30212723)
田村 尚亮 順天堂大学, 医学部, 講師 (10188435)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | COPD / 呼吸リハビリテーション / 医療チーム / MRI / 超音波 / 横隔膜 / 酸化ストレス / mitochondria |
研究概要 |
1.学際的医療チームによる外来包括的呼吸リハビリテーションプログラムを平成11年度に立ち上げ、慢性閉塞性肺疾患(COPD)症例18例(年齢67±7[SD]歳、M/F : 18/0、FEV_11.05±0.44L)で施行した。プログラムに関与する医療チーム構成は院内外9部門のスタッフで編成し、ディレクター、コーディネーターにより調整され情報、決定を共有化した本邦では新しいタイプのinterdisciplinary teamの形態とした。また、今回の研究で作成したプログラム専用の患者教材を使用した。週2回6週間のプログラム施行の間、脱落例はなく、呼吸困難感(平地歩行時100mmVAS : 41±24より28±20mm)、QOL(SGRQ score : 47.8±12.1より39.1±15.5)、TGV(5.99±0.93より5.64±1.06L)の有意な改善、呼吸筋力(PImax : -58±16より-71±19cmH_2O、PEmax : 149±24より162±39cmH_2O)、6MWD435±63より471±51mの有意な増加が得られその有用性が示された。また、情報、決定の共有化、コーディネーターの存在により、医療チームが最大限に機能することも示された。 2.Dynamic MRI(Magnetic resonance imaging)を用い、呼吸リハビリテーション前後で胸壁・横隔膜の局所動態を今回の研究で作成したプロとコールで解析した。coronal、右saggital planeで上部胸壁、左saggital planeでの横隔膜運動の有意な改善および各局所間の協調運動の有意な改善が示された(n=10)。高周波性超音波探触子(7.5MHz)を用いた解析では、FRCレベルの横隔膜筋性部Zone of Apposition(ZOA)領域の厚さの不均一性を認めた。 3.分子生物学的評価では、末梢血よりDNAを採取し酸化ストレスによるミトコンドリア遺伝子上のcommon deletionの検討を試みたが、プログラム前において全例で検出不能でった。同じに施行したCOPDを含む呼吸器疾患症例(剖検例、n=26)の横隔膜を用いた検討では92%の症例で検出された。今後、リアルタイムPCR法などのより検出感度の高い方法を用いた末梢血での検討、被験者に対する負担が比較的少ないと考えられる骨格筋において横隔膜におけるDNA傷害の検出を代用することが可能であるか否かに関し検討していきたい。
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