配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
研究概要 |
中性あるいは電気伝導性の流体乱流中に存在する秩序渦の構造とダイナミックスを数値シミュレーション・可視解析によって調べてきた。本年度の研究成果は以下の通りである。 [1]昨年度に引き続き,乱流中の流体線と流体面の変形・伸張過程を調べている。線と面の伸張率を精度よく算出し,乱流渦構造のどの部分で伸張が活発に起こっているかを明らかにした。 [2]一様等方乱流場の低圧力渦解析により,管状集中渦の断面の大きさ,循環,体積などさまざまな物理特性や,空間分布のレイノルズ数依存性を求め,集中渦がレイノルズ数が大きくなっても力学的に重要なはたらきをすることを示唆する結果を得た。また,任意の集中渦を自動的に追跡できる計算法を開発した。これを用いると,個々の渦の発生から消滅までをダイナミックスを解析することができる。 [3]回転する剪断乱流の特別な場合である,回転と剪断のそれぞれによる実効渦度がちょうど打ち消しあう絶対渦度ゼロ状態で,まっすぐに伸び整然とした管状渦が形成され成長し,やがて崩壊するという一連の過程を可視化と運動方程式の項別数値解析により明らかにした。 [4]回転する球殻内で熱対流運動により双極子磁場が形成されるが,レイリー数の大小に応じて,双極子の向きが回転軸と平行または垂直になる。前者の回転軸双極子磁場では,対流渦の発生・成長,その中での磁場の増幅,そして,対流渦の崩壊の過程という典型的な力学の輪廻が捉えられ,後者の赤道面双極子磁場でが,赤道面上で対流渦のまわりを蛇行しつつ旋回する流れにより磁場が伸張強化されることにより維持されていることを示した。
|