研究課題/領域番号 |
11838023
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
南野 直人 国立循環器病センター研究所, 研究機器管理室, 室長 (50124839)
|
研究分担者 |
片渕 剛 国立循環器病センター研究所, 研究機器管理室, 室員 (50300976)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 血管作動性ペプチド / 血管内皮細胞 / 血管平滑筋細胞 / cAMP / カルシウム / CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド) / VIP(血管作動性腸管ペプチド) / PACAP(下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド / PACAP(下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド) / 内皮細胞 / 心筋細胞 / cGMP / カルシトニン遺伝子関連ペプチド |
研究概要 |
生命活動に必要不可欠な循環器系のホメオスタシスを維持するため、生体は精密且つ多重な調節・制御機構を有するが、その複雑さのため全容の解明は未だ遠い。その原因の一つは、未発見の調節・制御機構が存在し、その寄与が評価できないことにある。本研究では、心血管系の培養細胞を標的とした生物活性測定法を開発し、新規心血管作動性ペプチドを精製するとともに、その循環器系における調節・制御作用の解明を目指した。 出発材料として、エンドセリンに使用された細胞培養上清からの精製を検討したが、分解物の割合が高く、現状の収集法では精製は却って困難と判断されたため、ブタ脳より抽出を行いスクリーニングと精製に供した。生物活性測定法としてセカンドメッセンジャーのcAMP、cGMP、細胞内カルシウム濃度を指標とする方法を改良し、高感度、高効率の活性測定法を設定した。脂質系伝達物質についても検討したが、十分な感度、再現性が得られなかった。培養細胞では、各種哺乳類由来の血管内皮細胞、平滑筋細胞に加えて、初代培養心筋細胞、心臓繊維芽細胞、更に尿細管上皮細胞、グリア細胞をはじめとした各種細胞株も対象に加え、既知物質を用いて活性測定条件を調整し、感度、再現性などを検討した。 以上の活性測定法を用いて、ブタ脳抽出物を対象に心血管作動性ペプチドの探索を実施した。多くの活性ピーク得られ、小さいピークまで検討を行ったが、大部分はCGRPの一部が修飾、酸化、分解したペプチドであり、他はVIPやPACAPの同様なペプチドであった。HPLC上、これらは全て本来の溶出位置と異なるところに観測された。尿細管上皮細胞やグリア系細胞についても主要な活性の大部分は上記の3種のペプチドであったが、比較的弱いが活性ピークが残されており、現在その完全な分離、構造決定を質量分析機を併用して実施している。
|