研究課題/領域番号 |
11839028
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
其木 茂則 麻布大学, 環境保健学部, 教授 (50130894)
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研究分担者 |
中明 賢二 麻布大学, 環境保健学部, 教授 (90072652)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ダイオキシン / コプラナーPCB / PCB126応答遺伝子 / トランスジェニックシロイヌナズナ / ファイトレメディエーション / リグニンパーオキシダーゼ / トランスポゾンタギング法 / 形質転換シロイヌナズナ / ディファレンシャルディスプレイRT-PCR / レポーター遺伝子 / 高分解能GC / MS分析 |
研究概要 |
ダイオキシン類は難分解性、かつ高脂溶性のため、生態系での蓄積、生物濃縮が指摘されており、中でも特にコプラナーPCB (Co-PCB)による高濃度環境汚染が大きな杜会問題になってきている。本研究ではCo-PCBの中でも最も毒性の強いPCB126に特異的に応答する植物遺伝子の検索をモデル植物としてシロイヌナズナを用いて試みた。植物ゲノム中にCo-PCBに発現応答する遺伝子が見い出されれば、その遺伝子発現を指標にしたCo-PCBによる環境汚染のモニタリング植物の作出が可能となり、これはCo-PCBによる環境汚染状況の新規な評価法の開発に発展することが期待される。また、近年植物を用いた汚染サイトの環境浄化法(ファイトレメディエーション)が注目されてきていることから、シロイヌナズナを用いてCo-PCBの代謝性を検討するとともに、Co-PCB分解可能性の外来遺伝子を導入したトランスジェニックシロイヌナズナの作出も試みた。 1.エンハンサートラップ系統シロイヌナズナ形質転換体を用いて、PCB126暴露により遺伝子発現に影響が見られる系統が2系統得られた。 2.多くの任意配列プライマーを用いてディファレンシャル ディスプレイRT-PCR法を行ったところ、10種類の任意配列プライマーにおいてPCB126に特異的に発現が促進あるいは抑制される遺伝子が見い出された。その中に様々な化学物質に発現応答するチトクロームP450遺伝子が含まれていた。 3.Co-PCB及びTCDDのシロイヌナズナ植物体への取り込みは認められたが、分解を含めた代謝変動は認められなかった。植物体への取り込みについては以下のような知見が得られた。 1)Co-PCBは塩素数が増加するにつれて吸収量は減少する。 2)ノンオルトCo-PCBはモノオルト体と比較して吸収量が低くなる。 3)TCDDは同塩素数のCo-PCBと比較して吸収量が低くなる。 4.Co-PCB分解可能性のある白色腐朽菌産生のリグニンパーオキシダーゼ遺伝子cDNAのクローニングに成功し、シロイヌナズナゲノムへの導入を試みた。
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