研究課題/領域番号 |
11871020
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
安達 真由美 山梨大学, 教育人間科学部, 助教授 (30301823)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 情動 / 歌 / 物語 / 児童 / 発達 / 表現 |
研究概要 |
1.日本の小学1年生の約7割が「既成の歌」を通じて「楽しい」あるいは「悲しい」気持ちを表現する傾向にあること(昨年度より)と、幼児教育現場での音楽表現活動との関連性について検討し、国際学会(The Third Asia-Pacific Symposium on Music Education Research)で発表した。甲府市内の幼稚園および保育園で、昨年度1年間にどのような活動がどのくらいの頻度で行われていたのかについて質問紙調査を行った。それによると、「屋内外での自由遊び」と「周知の歌を歌う」ことはほぼ毎日行われていたが、「歌や音楽を作る」「替え歌を作る」などの「自由音楽表現活動」はほとんど行われず、過半数の担当者が「全く行わなかった」と答えた。幼児期に、多くの既成の歌を頻繁に歌うだけの再生活動が奨励されることにより、自分だけの歌を自由に表現するという子どもが本来持っているはずの「自発的ソング」による表現が、学齢期に入るまでに圧迫されてしまうため、既成の歌でしか表現できなくなってしまうのではないかと考えられる。 2.日本人児童の自作の物語・歌における「音」を媒体とした情動表現について、評定尺度法を用いた知覚実験を行った物語に関しては、日本人大学(院)生を対象に、採集した物語を「ことば」(書き起こしを読む)と「音声」(子どもの語りを聴く)の二通りの媒体で提示した。現在、子どもの「言語表現」と「音声表現」の相対的な重みについての分析を行っている。歌に関しては、昨年まで歌詞の内容分析から「言語表現」に関しては結果が出ているため、音楽的特徴に関して英語圏の音楽専門の学生を対象に実験を行った。旋法・アーティキュレーションについての評価は終了したが、リズム・テンポについての評価はこれから行う予定である。 今年度は本研究課題の最終年であった。上記2に関する結果報告は、現在執筆中の論文の中で行う。
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