研究課題/領域番号 |
11874024
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小川 卓克 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (20224107)
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研究分担者 |
後藤 俊一 金沢大学, 理学部, 助教授 (30225651)
隠居 良行 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (80243913)
杉田 洋 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (50192125)
松本 敏隆 広島大学, 理学部, 助手 (20229561)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 平均曲率流方程式 / BMOアルゴリズム / Allen-Carn方程式 / 特異摂動 / Carn-Hilliard方程式 / 粘性解 / モンテカルロ法 / 非線性楕円型境界値問題 / 数値解析 / KdV方程式 / Euler方程式 / 楕円型方程式 / 並列数値シュミレーション / 境界値問題 |
研究概要 |
研究実績は以下のとおり. 小川は研究分担者の後藤、松本とともに、平均曲率流方程式に対するBMOアルゴリズムに対して解析を加え、特に研究協力者の三沢正史(電気通信大)の協力のもと、類似の手法のp-Laplace型作用素を持つ退化放物型の偏微分方程式の解に対するlevel set functionによる数値解析の手法を試みた。そこでは、p-Laplace型の方程式にはBMPアルゴリズムの直接の適用が不可能であることが判明した。次に、小川は共同研究者である、石井克幸(神戸商船大)とともに、BMOアルゴリズムとAllen-Charn方程式の特異極限による平均曲率流方程式への近似理論の類似性に着目して、BMOアルゴリズムとAllen-Charn方程式の特異極限を統一的に扱う理論の構築を構想し、証明を試みた。現在その漸近展開における解析で部分的な結果を得ている。この手法は、Charn-Hiliard方程式のような、さらに高階の放物型方程式における特異極限問題に、適用が可能であると予想され、さらに複雑な界面運動を記述する、Eguchi方程式系への応用が見込まれる。 さらに小川は研究協力者の山田想(ヴィジュアルテクノロジー)と共同でモンテカルロ法による非線形楕円型方程式の境界値問題についての数値解析に関するシュミレーションを行い、並列高速への可能性を探った。ことに並列化において有利な領域における特定の部分のみに対する解の高速計算処理に力点を置いて、研究を行った。 杉田は複雑な関数の数値積分におけるさまざまな現象を確率数値解析の視点から考察した.とくにランダム性が小さくて複雑な関数に対しても安定した数値積分を可能にする離散的ランダムワイルサンプリングを提唱した. 伊藤は表面拡散による3相境界運動を記述する幾何学的偏微分方程式に対して,3相が含まれる領域の境界が長方形的である場合に,初期値がエネルギーのミニマイザーに近ければ時間大域解が存在すること,解は時間無限大でエネルギーのミニマイザーになることを考察した.
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