研究課題/領域番号 |
11874038
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
梶田 隆章 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40185773)
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研究分担者 |
森山 茂栄 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50313044)
塩澤 真人 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (70272523)
竹内 康雄 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (60272522)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 太陽ニュートリノ / ニュートリノ振動 / GSO / ニュートリノ |
研究概要 |
数年前ガドリニウムが低エネルギー太陽ニュートリノ実験を行うのに非常に適した原子核であることが指摘されたので、本研究ではガドリニウムを多く含む結晶シンチレータGSO(Gd_2SiO_5)を用いて、太陽ニュートリノ実験が可能であるか否かの基礎研究を行った。 予想される太陽ニュートリノ信号は、まず電子の信号があり、その後約90ナノ秒遅れてガンマ線の信号があり、この2つの信号を同定することによりノイズと区別される。本研究の結果、GSOを用いた太陽ニュートリノ実験、特に太陽の核融合の内最も基本的な過程で生成されるppニュートリノを観測する実験を行うためには、現在製造しうる最もウランの不純物の少ないGSOより更に10^8倍不純物の少ない結晶を生成すること、また、結晶の発光過程が太陽ニュートリノ実験装置として使用するためには少し遅すぎることが判明し、現段階では、GSOを用いた太陽ニュートリノ実験の実現は非常に難しいと結論せざるを得なかった。同様に少しエネルギーの高い^7Be太陽ニュートリノの検出装置に関しても、GSOの発光過程が少し遅すぎ実現は困難であると結論した。 なお、研究の1つの発展として、1970年代に提案されたが、非常な困難があるとしてあきらめられていたインジウムを用いた太陽ニュートリノ実験の可能性をもう一度精密なシミュレーション計算により検討した。その結果、インジウムを用いた太陽ニュートリノ実験は、やさしくはないが実現可能性があることが判明した。
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