研究課題/領域番号 |
11874099
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松本 尚英 熊本大学, 理学部, 教授 (80145284)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 自然分晶 / キラソティー / 分子ブロック / 金属錯体 |
研究概要 |
凝集系物性のひとつである自然分晶を分子ブロック法により実現する方法を模索した。自然分晶は、1854年にパスツールが酒石酸塩に発見して以来の研究課題である。自然分晶を示す化合物は僅か数百種と限られている。自然分晶の分子設計には、次のような条件が必要である。(1)不斉部位、(2)ホモキラル識別(3)集合能をもつ。外部情報に応答して単核構造と集合構造間を相互変換する自己組織化型金属錯体はこの要請に答える可能性がある。イミダゾール基を含む金属錯体は、供与性と受容性を同時に含む相補的分子であり、この分子に不斉を導入し、さらにはホモキラル識別を組み込むことにより、自然分晶を実現することを考えた。 (1次元系)イミタゾール基を2つ含む五座キレート銅(II)錯体は、右巻き又は左巻きの光学異性体を与える。プロトンを一つ解離させると、分子間にイミダゾール-イミダゾレート基(NH N)水素結合を形成して1次元構造を形成するイミダゾール基の2位の置換基が不斉識別を決定する。不斉識別と構造的因子の関係を詳細に検討した。 (2次元系)イミダゾール基を3つ含む三脚型錯体は、右巻き又は左巻きがある。イミダゾール-イミダゾレート基(NH N)水素結合を形成し、2次元蜂の巣状構造が生成する。このとき、右巻き分子は右巻き分子とのみ水素結合して、キラルな2次元層構造を形成する。さらには自然分晶する場合もある。
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