研究課題/領域番号 |
11874118
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
飯 哲夫 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40157813)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 原形質連絡 / 細胞間移行 / 植物ウイルス / 移行タンパク |
研究概要 |
パーティクルガン法により未知のタンパクと細胞質局在のGFPを植物表皮細胞で共発現させ、1日後のGFP拡がりを検出することにより、未知のタンパクの原形質連絡の透過性を上昇させる能力を評価しうることを明らかにした。従来からその能力の知られていたタバコモザイクウイルス(TMV)の30Kタンパク、トウモロコシのKN1などは、約50-60%の導入部位でGFPの拡散を誘導した。ジャガイモXウイルス(PVX)のコードするタンパクについて調べた結果、12Kタンパクに原形質連絡の排除分子量限界を上昇させる能力のあることが分かった。この手法は、従来のマイクロインジェクション法に比べ、より信頼性が高く且つ簡便であり、応用性も高い。 感染性DNAを用いた相補実験の結果から、PVXの細胞間移行には3種の移行タンパクのうち25Kタンパク、12Kタンパクの発現は必須であるが、8Kタンパクは12Kタンパクの機能を補助するものであり、その発現は必要不可欠ではないことが分かった。また、PVXの細胞間移行が膜小胞あるいは細胞膜を介す可能性が考えられた。これは従来の考えからは除外されているものである。さらに、PVXの場合も、TMVと同様、複製と移行の間には何らかの関連があると予想された。ところが、キュウリモザイクウイルスのコードする細胞間移行機能は、TMVとPVXの移行能欠損変異株の細胞間移行をともに相補することができた。この結果は、これらの異なる移行タンパクの機能の比較的解析が今後の研究において重要であることを意味する。
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