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地衣類の共生進化を引き起こした遺伝子を探す

研究課題

研究課題/領域番号 11874126
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 系統・分類
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

長谷部 光泰  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (40237996)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード地衣類 / 共生 / 急速凍結ディープエッチング法 / Myelochroa leucotyliza / Trebouxia / ウチキウメノキゴケ / 地衣体 / 培養 / 共生菌 / 共生藻 / 電子顕微鏡
研究概要

地衣類より単離した共生菌と共生藻の急速凍結ディープエッチング法による微細構造観察を行った。地衣類ヒカゲウチキウメノキゴケは子嚢菌類Myelochroa leucotyliza と緑藻類Trebouxia sp.との共生体である。菌類は藻類と生活することによって脂肪酸を大量に生産し細胞外に放出する。脂肪酸はそこで結晶となり、その量は、野生においては、乾物量の実に数十パーセントにもおよぶ。しかし菌類のみの培養、或いは菌類と藻類との共存培養においても、菌類は、野生におけるがごとく脂肪酸を生産しない。今回我々は凍結技法を用いて地衣類の野生のもの、菌類と藻類を共存培養したもの、菌類および藻類をそれぞれ単独に培養したもの等を電子顕微鏡で観察し、脂肪酸分泌の量と菌類の細胞膜の構造に一定の関係があることを見いだした。培養した菌類と藻類が地衣体由来のものであることはrDNAのITS領域の塩基配列比較によって確認してある。藻類の細胞膜には酵母の細胞膜に観察されるような陥入部分が多数(やや規則的に)存在する。そしてそのE面には多数の膜内粒子が集合している。菌類の細胞膜にも同様の陥入部分が存在し、そのE面にも多数の膜内粒子が集合するのが一般的だが陥入そのものの形は千差万別である。横に長い物、十字架状の物、シャベル状の物などが存在する。しかも陥入の膜上における分布には全く規則性がなく、ダイナミックである。最も規模の大きな陥入が野生における大々的な結晶に隣接する菌類の細胞膜に、中等度の規模のものの分布が藻類と共存培養され僅かながらの結晶を生産している菌細胞の細胞膜に、そして膜内粒子を伴わない痕跡程度の陥入が、結晶の存在が全くない、菌類のみを培養した菌細胞の細胞膜上に認められた。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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