研究課題/領域番号 |
11875022
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工学基礎
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上野 嘉夫 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (80201953)
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研究分担者 |
山口 義幸 京都大学, 情報学研究科, 助手 (40314257)
岩井 敏洋 京都大学, 情報学研究科, 教授 (10021635)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 標準形 / 可積分系 / 逆問題 / 摂動論 / 数式処理 / 保存力学系 |
研究概要 |
平成11年度の研究実績、すなわち、(1)標準形ハミルトニアンを与えたとき、それに帰着する多項式ハミルトニアンの同定アルゴリズム、及びプログラム開発、(2)のの応用例としての摂動調和振動子、(3)4パラメータ摂動調和振動子系の量子分岐を踏まえ、平成12年度には次の成果が得られた (イ)標準形近似の「逆問題」を数字的に定式化し、その解法アルゴリズムと、実行計算機プログラム「ANFER2000 Version1.0」及びVersion1.1を作成した。 (ロ)応用例として、3次同次多項式ポテンシャルの摂動を受ける調和振動子の標準形に対する逆問題を解析した。ANFER2000 ver.1.0を援用して解析した結果、逆問題解が、4次同次多項式ポテンシャルの摂動を受ける調和振動子を許す必要十分条件として、Bertrand-Darboux条件が現われることを示した。 (ハ)(ロ)で現われたBertrand-Darboux条件は、分担者山口が得た「くり込みの方法」にも出現する。また、この条件は、可積分性、あるいはもっと強い超可積分性にも関っており、本課題の逆問題を「てこ」にこうした諸概念の間の「見えざる関係」を解き明かす契機がつかめた。 (ニ)(ロ)によって、標準形力学系の量子分岐の近似精度を正確に議論する素地が得られた。すなわち(ロ)で述べた系では、量子スペクトラムが正確に得られるからである。
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