研究概要 |
球面波頭内の小さい幅の線形ひずみ波に対して,ランキン-ユゴニオ型跳躍式を導き,半径方向粒子速度の跳躍に及ぼす波頭の伝播に伴う幾何学的減衰効果を評価した.幅の10倍以上の伝播距離に対して,球面波頭に対する跳躍が平面波頭に対する跳躍に近づき,幾何学的減衰効果が無視できることが示された.さらに,線形ひずみ波に対して一般跳躍式を導いた.半径方向粒子速度と半径方向応力の跳躍に及ぼす体積ひずみ速度,体積ひずみ加速度,減衰の影響を評価しつつある. 口径40mmの一段式軽ガス銃を用いて平面衝突実験を行った.飛翔体はABS樹脂製であり,樹脂の先端面に6061-T6アルミニュム円盤を取り付けた.飛翔体速度はマグネットフライヤー方式とレーザーカット方式の両方で測定した.4本のピンセンサーにより,衝突平面度を測定した.本実験の主計測である,6061-T6アルミニュム標的板裏面の自由表面速度(粒子速度の2倍)の計測には,主に速度干渉計(VISAR),アルゴンイオンレーザー,プルーブ,オッシロスコープからなる高時間分解能レーザー速度干渉計システムを用いた.計測した粒子速度-時間プロフィルと比較するために,衝撃粘性応力を理論的に見積もり,衝撃粘性応力を組み入れた1次元波動計算コードを開発した.252,311,390m/sの飛翔体速度で計測した粒子速度-時間プロフィルを計算プロフィルと比較した.252と311において比較は良好であったが,390m/sにおいて両プロフィルは少しずれた.
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