研究課題/領域番号 |
11875069
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
平塚 信之 埼玉大学, 工学部, 教授 (20114217)
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研究分担者 |
柿崎 浩一 埼玉大学, 工学部, 助手 (70261881)
廣瀬 卓司 埼玉大学, 工学部, 助教授 (80292647)
小林 秀彦 埼玉大学, 工学部, 教授 (60125888)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 有機強磁性体 / ラジカル分子 / π結合 / 電子スピン共鳴(ESR) / トリエチルアミン / キュリー温度 / 軟磁性 / 半硬磁性 |
研究概要 |
Fe、Co、Ni等の強磁性遷移金属を使わずに有機物が持つラジカルを用いて強磁性体を合成すること、およびその物性を調べることを目的とした。 出発原料は脂肪族アミンであるトリエチルアミンを使用した。これは局在ラジカルを多く発生させ得ること、およびヘテロ元素である窒素をドープした効果を考慮して選択した。約0.1Torrに減圧した石英管中にトリエチルアミンを導入し、電気炉にて850〜950℃で30分間熱分解した。反応温度が850℃以上でトリエチルアミンが熱分解し、石英管中に生成物が堆積した。反応終了後、生成物を回収、粉砕し、その一部の磁気に応答する物質を分別した。磁石に応答した炭素状物質の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM)、ラジカル状態を電子スピン共鳴装置(ESR)、および黒鉛化度をX線回折装置を用いて物性を調べた。その結果、850℃で合成した試料は強磁性的なヒステリシス曲線を示し、飽和磁化値は最大で6.2emu/gである。熱分解温度の上昇に伴い飽和磁化値は低下し、930℃以上で熱分解した試料はすべて強磁性を示さない。850〜930℃で熱分解した試料の保磁力は約300Oeでほぼ一定である。ESRを用いて、合成した試料のラジカルの状態について比較、検討した。900℃以上で合成した試料にはH=3476Gにおいて線幅が1G程度の強い吸収がある。しかし、850℃で合成した試料はこの共鳴がなく、代わりに弱い吸収ではあるか、ΔH=3〜4kGの幅広い強磁性体特有の共鳴が存在することを見出した。X線回折により黒鉛化度を調べた結果、強磁性体を示すすべての試料が乱層炭素の(002)面が検知されず、アモルファス状態であった。このことが強磁性を示す1つの条件であることを確認し、今後の指針を得ることができた。
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