研究課題/領域番号 |
11875129
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 大同工業大学 |
研究代表者 |
瀬尾 文彰 大同工業大学, 工学部, 教授 (60257574)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 計画手法 / 詩的イメージ / 都市空間 / 環境イメージ / 詩的環境 / イメージコード |
研究概要 |
都市空間のイメージのうち、はっとするような驚きや感動、あるいは心を洗われるといったレベルのものを詩的イメージと呼ぶ。詩的イメージの考え方は従来の快適論やアメニティ論を越えて、さらに積極的な精神的価値を志向するものである。詩的イメージをもたらす詩的環境の形成手法を明らかにすることは、今後の都市空間の計画にとって重要である。本研究は、詩的環境の形成手法に関する本格的研究に先立つ研究として実施し、その研究手法の確立を目的に行った。 詩的イメージは心の奥底から湧き上がるイメージである。そのイメージを調査によって把握するためには、従来の方法では難しい。適切な方法を模索した結果、臨床的な深層心理学が患者の心の中をみていく時のインタビュー方法がよいと考え、その方法で詩的イメージを導き出し、解釈学的な方法によってイメージの流れを表記することとした。 調査を行い、詩的イメージの特異な構造のありかたを探求した。結果、8つの詩的イメージの特異な関係(生成、変容、収束、強調、複合、対比、矛盾、転換)を見出すことが出来た。それらを『イメージの詩化パターン』と呼ぶこととした。 一方で、日常的なイメージについての調査を行い、都市・建築空間を構成する環境要素のイメージデーターベースを作成した。 さらに、詩的イメージ詩化パターンに従って詩的イメージの形成シミュレーションを行った。静止画と動画の2つの方法で詩的に感じると考えられる映像をつくり、その映像がどのようなイメージを導き出すかについて調査を行い、結果として、詩化パターンの効果をある程度確認することが出来た。 今後は調査を重ねデーターベースの補足を行うと共に、詩的イメージ形成手法を明らかにしたい。
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