研究課題/領域番号 |
11875134
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 横浜国立大学 (2000) 東北大学 (1999) |
研究代表者 |
大野 かおる 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40185343)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 繰り込みポテンシャル / 分子動力学法 / モンテカルロシミュレーション / 格子気体模型 / クラスター変分法 / 分配関数 / 規則不規則変態 / 相転移 / ポテンシャルマッピング |
研究概要 |
置換型合金の原子拡散や規則不規則変態などは長時間スケールの現象であり、分子動力学法の適用限界を遥かに越えている。この種の現象は格子気体モデルで扱うのが効率的である。我々は、現実的な非離散系の分配関数と格子気体モデルの分配関数が等しいという条件から格子気体モデルの相互作用パラメータを決定するという、全く新しい考え方に基づく「ポテンシャル繰り込み理論」を提案し、発表してきた。 本研究では、Si結晶、Cu_xAu_<1-x>合金に対して、このポテンシャル繰り込み理論を用いて各温度で決定された相互作用パラメータを持つ格子気体モデルのモンテカルロ・シミュレーションを行った。また、C_<60>結晶に対してもポテンシャル繰り込み理論を適用し、得られた格子モデルにクラスター変分法(CVM)を適用して系の状態図を調べた。 Si結晶の場合、これらの計算から得られた、熱膨張係数、相変態温度などは、仮定したポテンシャルを用いて分子動力学シミュレーションから得られる値とほぼ一致した。Cu_xAu_<1-x>合金の規則不規則変態については分子動力学計算が出来ないので、比較が困難であったが、Cu_3AuおよびCuAuの場合に我々の得た規則不規則変態温度は、実験値と50K程度のずれの範囲で一致した。C_<60>の場合には、低次の近似でクラスター変分法を適用して状態図の計算を試みたが、近似の精度が芳しくなく、現在のところあまり良い結果が得られていない。今後、より高い近似のクラスター変分法を適用していくことが課題となる。 本研究により、ポテンシャル繰り込み理論の有効性が示された。この方法は、分子動力学法と格子気体モデルを繋ぐ架け橋となる有力な研究手法であり、今後、数多くのの現実系に適用され、その真価が発揮されていくものと信ずる。
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