速度の非線形の強い系で、コヒーレント光の干渉を利用することにより、表面の形状制御を可能にする新しい原子操作プロセスの開発を目指して、研究を行った。速度の非線形性の強い系として、本研究ではレーザーアブレーションを利用してPMMAやPTFE膜のエッチングによる構造の一括作成を目指した。 1パルス照射の実験において、レーザー強度の制御により、ライン・スペース比並びに断面形状の制御が可能であることが示唆された。しかし、主に照射時の位置あわせ精度の問題であると思われるが、複数回レーザーパルス照射を行った場合には、パターンのぼけが生じる。この問題は、光学系の振動除去等で解決できると考えている。 また、計算から構造の形状の自由度を増加させるために、多波長のレーザーの利用の可能性が示唆された。しかし、これに関しては光学系が非常に複雑になるため、現段階では実験にまでは至っていない。
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