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MATベクターシステムによる果樹類のマーカーフリー形質転換系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 11876007
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 園芸・造園学
研究機関京都大学

研究代表者

田尾 龍太郎  京都大学, 農学研究科, 講師 (10211997)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードMATベクター / アグロバクテリウム / 形質転換 / 果樹
研究概要

従来の植物の遺伝子組み換えでは,目的遺伝子の導入確認のために,薬剤耐性遺伝子が用いられている.しかしながら,このマーカー遺伝子が形質転換体に残留するため,一度用いたマーカー遺伝子の再利用が出来ないなど,種々の問題が生じる.このため,後代における分離などでマーカー遺伝子を取り除く方法が考案されてきた.しかしながら,ヘテロ性が高く一世代が長い果樹類では,後代でマーカーを取り除く方法は実用的と言えない.そこで本研究では,我が国の研究者によって開発されたMATベクターシステムと呼ばれる肉眼での形質転換体の選抜とマーカー遺伝子の除去を可能にする新しい遺伝子導入法の果樹類への適用を試みた.
当初の研究計画に従って,セイヨウナシ,ニホンナシ,オウトウ,ウメ,カキ,ブドウ,キーウィフルーツのシュート培養を確立し,シュートの茎部分にipt型MATベクターの導入されたアグロバクテリウム菌EHA105株の接種を行った.また,これらシュート培養の葉から作製したリーフディスクへの感染実験も行った.
その結果,ブドウとキーウィフルーツでは,接種部位にクラウンゴールが形成された.これらのクラウンゴールは,カルス培地において継代維持することが可能であった.そこで,これらクラウンゴール由来のカルスからDNAを調製し,PCR法により遺伝子導入の確認を行ったところ,ブドウではMATベクターのT-DNA部位の導入とマーカーの離脱が確認された.いっぽう,キーウィフルーツでは遺伝子導入の確認は出来なかった.他の果樹類5種においては,MATベクターを導入したアグロバクテリウムの感染を行っても,クラウンゴールや不定芽形成は全く見られなかった.
以上の結果より,MATベクターはブドウのマーカーフリー形質転換利用可能であるものと考えられた.しかしながら,他の果樹類への適用のためにはさらなる検討が必要であるものと思われた.

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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