研究課題/領域番号 |
11876014
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
蚕糸・昆虫利用学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
松本 正吾 理化学研究所, 分子昆虫学研究室, 副主任研究員 (60134516)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 遺伝子導入 / バキュロウイルス / アシルCoAデサチュラーゼ / フェロモン腺 / GFP |
研究概要 |
ショウジョウバエのheat shock promotor(hsp)は宿主のバキュロウイルス非感染組織で恒常的に遺伝子を発現することが報告されている。そこで、カイコ多角体病ウイルスBmNPVのpolyhedrin遺伝子上流の非翻訳領域に目的遺伝子を挿入できるように構築したtransfer vectorをを用い、hsp-GFP遺伝子およびBmNPV後期発現遺伝子p10 promotor-GFP遺伝子を挿入した組換え体ウイルスを作製し、培養Bm細胞に感染させたところ、効率的な遺伝子導入とGFPの発現が認められた。そこで、組換え体ウイルスをカイコ蛹および雌成虫の体腔に注射し、様々な組織・器官でのGFPの発現を調べたところ、hsp-GFPを組み込んだウイルスにおいて脂肪体・血球細胞のほかフェロモン腺細胞でのGFPの発現が見られた。そこで、cDNAライブラリーよりクローニングしたフェロモン腺特異的acyl-CoA desaturase遺伝子をレポーターとしてhspにつなげ、その下流にGFP遺伝子を導入した組み換え体ウイルスを作製し、フェロモン腺での発現を検討したところ、フェロモン産生の場である小胞体に局在したGFPの発現が認められた。この結果より、今後さらに、組織特異的プロモータの選択等の検討を行うことで、昆虫遺伝子の機能解析や細胞内ダイナミクス解析に適用しうるバキュロウイルス遺伝子導入システムの構築が可能であることが示された。
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