研究課題/領域番号 |
11876016
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
千葉 誠哉 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30001449)
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研究分担者 |
西尾 俊幸 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (10256836)
木村 淳夫 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (90186312)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 糖質分解酵素 / 自殺基質 |
研究概要 |
20種類以上のアミラーゼが知られているが、自殺基質が考案された酵素は3例にすぎず、α-1,6-結合の水解酵素(デキストラナーゼ)については皆無である。本研究では、テキストラナーゼに焦点を絞り、独自の発想で自殺基質の設計を図る。この試みにより、糖質酵素の全般に対する自殺基質構築の理論的基盤を確立させたい。なお、我々は、ω-epoxyalkyl α-glucoside(EAGと略)がそのモデル化合物になると考えている。以下に、得られた研究成果を示す。 1)グルコシル基とエポキシ環との空間距離(アルキル鎖の長短)が長いEAGを合成した。ルートは、水酸基を保護したグルコースに1-alken-ω-olを縮合後、α-型を分離 ; アグリコン部分の二重結合のエポキシ化 ; 水酸基の脱保護、の3ステップであった。また、イソマルト・テキストラナーゼ(IMDと略)を我々が報告した手法で精製した。 2)IMDにEAGを作用させ、擬一次的かつミカエリス複合体を経由する活性低下を確認した。IMDの拮抗阻害剤が失活を防御した。酵素1分子当たり修飾剤1分子が結合する化学量論性を認めた。これらの結果からEAGがテキストラナーゼを自殺基質的に失活させていると推定した。アルキル鎖の炭素数が5のEAGが最も高い失活を与え、その効果がアルキル基の鎖長に依存した。 3)同様な自殺基質的失活がβ-アミラーゼにも認められた。但し、最も強力な阻害はアルキル炭素数が4のEAGであり、IMDに比べ炭素数が1少ないものであった。
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