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多段階逐次反応を触媒する複合酵素系の設計

研究課題

研究課題/領域番号 11876026
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 応用微生物学・応用生物化学
研究機関広島大学

研究代表者

上領 達之  広島大学, 総合科学部, 教授 (50025649)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード多酵素複合体 / ステロール運搬蛋白質-2 / ステロール運搬蛋白質-x / 胆汁酸 / 線虫 C.elegans / ペルオキシソーム
研究概要

細胞内が行なう多段階逐次反応を、精製酵素を用いて再現することは容易でない。胆汁酸合成における側鎖切断(II型β酸化系による)もその例である。我々はこの反応の第2段目以降を試験管内で再現することに成功した。成功の理由は、酵素本体と融合しているが反応には直接関与しないドメイン(通称のSCP2は実態を反映しないので、CLPと仮称する)が除かれた線虫の酵素を利用した点にある。本研究は多酵素複合体の自由な設計に資するため、CLPに関する次の諸点を明らかにした。
(1)CLPの2量体形成:CLPの働きに関する作業仮説は、このドメインの2量体形成を前提にしている。そこで酵母CLPの相互作用を表面プラズモン共鳴法、およびMALDI-TOF法とESI法による質量分析、ならびに超遠心分析法によって解析した。その結果、少なくともその一部が室温の水溶液条件下で2量体を形成していること、その解離常数は10^<-5>M以下であること、が明らかになった。
(2)CLP部分の切断酵素活性の検出と精製:ラット肝ペルオキシソームの破砕液中に、II型チオラーゼのCLP部分を切断する活性を検出した。II型β酸化系の2頭酵素もCLPとの融合蛋白質であり、活性な画分では大部分CPLを欠いているが、ラットII型チオラーゼ(通称はSCPx)を用いたアフィニティー法で部分精製されたCLP切断酵素標品は、2頭酵素には作用しなかった。
(3)線虫のII型チオラーゼの解析:II型β酸化系の試験管内構築の鍵となった線虫のII型チオラーゼが、腸組織のペルオキシソームに局在し、胚の脂肪が消費された後の幼生期に強く発現し、αメチル側鎖をもつ薬剤で誘導されることを明らかにした。これらの結果は、本酵素が間違いなくラットII型チオラーゼの対応物であることを示す。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Maebuchi, M.: "Type-II 3-oxoacyl-CoA thiolase of the nematode Caenorhabditis elegans is located in peroxi-somes, highly expressed during larval stages and induced by clofibrate"European Journal of Biochemistry. 264. 509-515 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Bun-ya, M.: "New aspects of sterol carrier protein 2 (nonspecific lipid-transfer protein) in fusion proteins and in peroxisomes"Cell Biochemistry and Biophysjcs. 32. 107-113 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 上領 達之: "ステロール運搬蛋白質-2(SCP2):生理的役割の再考"生化学. 72. 105-109 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Togo, S. H.: "Immunological detection of alkaline-diaminobenzidine-negative peroxisomes of the nematode Oaenorhabdits elegans. Purification and unique pH optima of peroxisomal catalase"European Journal of Biochemistry. 267(in press). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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