研究課題/領域番号 |
11877014
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
粟生 修司 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (40150908)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 視床下部外側野 / 空間学習 / 線維芽細胞成長因子 / レプチン / オレキシン / 糖尿病モデル動物 / 寿命 / 内分泌撹乱化学物質 / 繊維芽細胞成長因子 / OLETFラット |
研究概要 |
寿命は肥満の有無ならびに糖代謝や性ホルモン分泌動態と密接な関連があり、学習記憶機能とも相関する。また、老化と学習記憶過程でカルシウム代謝が重要な役割を果たす。さらにこれらの事象すべてに性差が存在し、発達期の性ホルモン環境が重要な役割を果す。本年度は、1)寿命促進効果を示す酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)と学習機能との機能的連関を調べ、2)寿命および学習促進機構が存在する視床下部外側野外側野が産生するオレキシンの生理作用を調べた。さらに、3)環境エストロゲン様物質の学習機能の性分化におよぼす影響を調べた。 1)海馬にブドウ糖を微量投与すると、空間学習が促進した。この効果はaFGF受容体(FGFR1)抗体の前処置で減弱する傾向があり、aFGFがブドウ糖依存性学習促進機構に関与することを見出した。 2)オライド・ラクトン系摂食抑制物質である2-buten-4-olideは空間学習を促進した。この効果は酸性線維芽細胞成長因子の抗体を側脳室に投与しておくと消失した。 3)短寿命でレプチン受容体異常を示す遺伝的肥満動物のZuckerラットおよびdb/dbマウスは空間学習及び海馬長期増強の障害があり、カルモジュリンキナーぜIIおよびNMDA受容体のMg依存性に異常があることを明らかにした。 4)摂食促進物質のオレキシンを側脳室に投与すると空間学習及び海馬長期増強を抑制する。しかし、受動的回避学習を促進した。不安情動には影響を与えなかったが、侵害受容を抑制した。 5)環境内分泌撹乱化学物質のビスフェノールA及びトリブチルスズの胎児期および授乳期暴露で探索行動や学習学習の性分化が抑制され、さらにノルアドレナリンニューロンが局在する青斑核の性分化が障害されることを見い出した。
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