研究課題/領域番号 |
11877057
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
斉藤 隆 千葉大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50205655)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Fcレセプター / アレルギー / DTH / ノックアウトマウス / 抗原提示 / T細胞反応 / 免疫複合体 / 免疫抑制 |
研究概要 |
Fcレセプターか即時型アレルギーに重要であることは昔から知られていたが、近年、II型III型アレルギーの発症に重要であることが明らかになり、抗原ム抗体複合体を介する自己免疫疾患などに重要に関わっている。しかし、細胞性免疫を中心とするIV型については解析されていなかった。本研究では、IV型反応である遅延型過敏症におけるFcRの関与をFcRg欠損マウスを用いて解析した。その結果、FcR欠損マウスではDTH反応が強く抑えられていた。より早期のT細胞増殖やIL-2産生においても抑制していた。この抑制の原因として、T細胞、APC機能、あるいはprimingのどれかに差があると考えられた。それぞれを解析した結果、T細胞のプライマリー反応、およびAPCの抗原提示能は正常であるが、T細胞の二次応答は抑制されることが判明した。一方、抗体を欠損しているマウスでも同様にDTHおよびT細胞反応が低下していたことから、FcR欠損マウスでは、Ag-Ab免疫複合体(IC)による免疫増強反応が欠損しているためであると考えられた。当初、免疫後相当な時間を経てのみFcR欠損マウスで抑制が見られる結果を得、免疫記憶の制御の一翼を担っていると考えたが、免疫応答の相当初期にでも免疫複合体が形成され、T細胞反応の亢進を誘導することが判明し、より一般的にIC-FcRを介するT細胞反応調節の機構か明らかになった。
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