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血球の分化と生存における細胞周期制御蛋白p21の新しい機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11877173
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 血液内科学
研究機関国立小児病院(小児医療研究センター)

研究代表者

水谷 修紀  国立小児病院, 小児医療研究センター・感染症研究部・ウイルス研究室, 室長 (60126175)

研究分担者 浅田 穣  国立小児病院, 小児医療研究センター・感染症研究部, ウイルス研究室・研究員
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードp21 CKI / Cytoplasm / Apoptosis / MAP kinese / ASKI / Monocyte / GFP / NLS
研究概要

我々は細胞周期阻害因子p21が細胞質に発現することにより、アポトーシス阻害作用を発揮すること、.そのメカニズムとしてMAPKKKであるASK1が少なくとも1つの標的分子であることを昨年報告した(Asada et a1,EMBO J,1999)。今回我々は亜鉛誘導によらない恒常的に細胞質p21(DNLS-p21)を発現する新たなBaf3(IL-3依存性pro-B細胞株)およびU937細胞を樹立した。これらの細胞株を用いて、DNLS-p21と他の細胞周期制御因子との関係およびアポトーシス抵抗性について検討した。DNLS-p21はサイクリンD,E,AやCDK2と結合できたが、PCNAとは結合できなかった。L-3存在下ではモック細胞とDNLS-p21発現細胞のアポトーシス感受性に変化は見られなかったが、IL-3非存在下においては抗がん剤や酸化的ストレスによるアポトーシスに対してDNLS-p21発現細胞は有意に抵抗性を獲得していた。酸化的ストレスの際、アポトーシス特異的なMAPキナーゼ経路の活性化も抑制していた。以上の結果より、細胞質p21は単球系のみならずリンパ球系の細胞においてもアポトーシス阻害作用があることが判明した。このシステムは、アポトーシス特異的MAPキナーゼ経路の標的分子の同定の有用な手段となるのではないか、と考える。
単球の分化の過程でどのようにしてp21が細胞質に発現するようになるのか。今年我々はこのヒントをつかんだ。p21の核内移行シグナルを含むGFP融合蛋白を単球系前駆細胞WEHI3BD+に発現させたところ、GFPのシグナルは核にのみ見られた。この細胞をビタミンD3で分化誘導するとGFPのシグナルが核のみではなく細胞質にも見られるようになった。この結果から単球への分化に伴ってp21の核移行シグナルをモジュレートする分子が発現してくるのではないかと考えられた。今後、この分子の同定をする予定である。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Minoru Asada et al: "Apoptosis inhibitory activity of cytoplasmic p21Cip1/WAF1 in monocytic differentiation"EMBO J.. 18. 1223-1234 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Minoru Asada et al: "p21Cip1/WAF1 is important for differentiation and survival of U937 cells"Leukemia. 12. 1944-1950 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Domenico Delia et al: "ATM protein and P53ser-15 phosphorylation in Ataxia- Telangiactasia (AT) patients amd AT heterozygotes"Br. J. Cancer. (in press).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Jun Miyauchi et al: "Abnormalities of the p53 Gene in Juvenile Myelomonocytic Leukaemia"Br. J. Haematol. 106. 980-986 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Teruko Shigeta et al: "Defective control of apoptosis and mitotic spindle checkpoint in heterozygous carriers of ATM mutations"Cancer Res. 59. 2602-2607 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Masatoshi Takagi et al: "DNA damage associated cell cycle and cell death control is differentially modulated by caffeine in clones with p53 mutations"Leukemia. 13. 70-77 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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