研究課題/領域番号 |
11877193
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
平澤 博之 千葉大学, 医学部, 教授 (80114320)
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研究分担者 |
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20134364)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | TIAP / アポトーシス / 類似遺伝子 / BIRドメイン / トランスジェニックマウス / 細胞周期 / Survivin / プロモーター領域 / caspase3 |
研究概要 |
本研究は、臓器不全発症の際に実際に細胞障害にapoptosisが関与しているかを明らかにする目的で、apoptosisとの関連が示唆されているTIAP/Survivinを指標として、臓器不全発症の際におけるTIAPの動態を解明することを目的とした。本年度はTIAPの類似遺伝子の探索やTIAPの生体内における機能解析を中心に行い、以下の点を明らかにした。 1)類似遺伝子の探索:TIAPのBIRドメインをプローブとして、ゲノムDNAをスクリーニングして、類似遺伝子(TIAP-2)の存在を確認したのち、ゲノムをクローニングした。このTIAP-2の塩基配列をTIAPと比較したところ、92%の一致をみた。また、TIAP-2は第9染色体上にあり、既存のTIAPが第11染色体にあることから、新規遺伝子であることを再確認した。また、TIAP-2の各臓器における発現をRT-PCR法で解析したところ、ほとんどの臓器で発現がみられ、かつその発現はTIAPが細胞周期と同調していたのとは異なり、細胞周期には影響をうけていないことを明らかにした。 2)TIAPの生体内での生理的役割りの解析:T細胞にTIAPを過剰発現したトランスジェニック(Lck-TIAP)マウスを6ライン作製した。そのうちの2ラインでT細胞での過剰発現を確認した。これらのマウスのT細胞は増殖刺激に対して過剰増殖反応が見られている。また、抗原刺激により特異抗体産生の増強が見られている。このマウスを放射線照射して、臓器不全症を誘導したときの過剰のTIAPの抗アポトーシス効果を解析した。その結果、TIAPには放射線によるアポトーシスを予防するような機能は見られなかった。しかし、リンパ球の発がんを観察したところ、Lck-TIAPマウスのT細胞においてリンパ球腫瘍化がより早い時期に発症することを見出した。
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