研究課題/領域番号 |
11877215
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
円城寺 昭人 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (10295066)
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研究分担者 |
谷山 紘太郎 長崎大学, 医学部, 教授 (70030898)
兼松 隆之 長崎大学, 医学部, 教授 (40128004)
塚本 幹夫 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (20315245)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | マイクロダイアリシス法 / ストレインゲージ / アセチルコリン / 消化管運動 |
研究概要 |
GABAは中枢神経系で抑制性神経伝達物質として確立されているが、消化管においてもGABA作動性神経およびGABA受容体が存在することが明らかになっている。in vitroの実験系からGABA-A受容体は副交感神経節後線維の細胞体〜樹状突起に存在してアセチルコリン遊離を増加させて消化管平滑筋収縮を引き起こし、GABA-B受容体は副交感神経節後線維の神経終末に存在しアセチルコリン遊離を減少させて消化管平滑筋を弛緩するとされている。従来、内在物質や消化管運動調節薬の作用は摘出標本を用いてしか検討できず、そのため消化管運動そのものに対する評価はなされていなかった。そこでマイクロダイアリシス法を用い消化管におけるGABAの作用について生体で検討した。GABA-A agonistのmuscimolは、蠕動運動亢進とアセチルコリン遊離量の増加(123.43±4.02%、p=0.0024)を来した。GABA-B agonistのBaclofen(91.13±6.12%)、3APPA(106.17±5.14%)はアセチルコリン遊離量の変化は来さず、蠕動運動を軽度抑制する傾向が見られた。in vitroの実験では消化管の収縮、弛緩のメカニズムしか解析できなかったが、本実験法によりGABA-A agonistとGABA-B agonistの消化管運動そのものに対する作用およびメカニズムが明らかになり、GABA-A・Bそれぞれの特異的agonistの消化管運動調節薬としての利用法が考えられた。本法は、術後モデルの作成等により、術後消化管運動異常の発症機構の解析及びそれに対する薬剤の開発に有用である。
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