研究課題/領域番号 |
11877241
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田代 弦 京都大学, 医学研究科, 助手 (40236518)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | パーキンソン病 / 脳内神経細胞移植 / 活性型sonic hedgehog (SHH-N) / ドーパミン細胞 / 中脳分散細胞 / tyrosine hydroxylase (TH) / 神経幹細胞 / donor / 脳内移植 / 活性型sonic hedgehog(SHH-N) / tyrosine hydroxylase(TH) |
研究概要 |
1.先ず前段階の作業として未分化幼若細胞をドーパミン細胞へと誘導分化させる物質:活性型sonic hedgehog(SHH-N)を遺伝子導入したラットグリア細胞(A1細胞)を作成した。 2.次にこのA1細胞とのco-cultureにより、胎児中脳未分化細胞がドーパミン細胞へと分化増殖していくかの検証をin vitroで行った。胎生11日目のラット胎児中脳未分化分散細胞をA1細胞とco-cultureしたA1群と、単独で播いたC群とに分け、ドーパミン産生細胞のマーカーであるtyrosine hydroxylase(TH)に対する抗体で免疫組織化学染色した。 (1)A1群では3〜4日目でTH免疫陽性細胞が樹状突起を出し、神経細胞へと成長しながら細胞塊(cluster)を形成し始め、その数・大きさは共にC群に比して有意に増加した。 (2)7日目以降にはTH免疫陽性を示すclusterは、お互いに密な線維連絡を取り合うほど神経としての形態を獲得してきたのに対し、C群では線維連絡は殆ど認められなかった。 3.この結果は、未分化幼若細胞である早期胎児神経細胞や神経幹細胞をこのA1細胞とco-cultureした後に移植することにより、パーキンソン病に対する外科的治療としてのドーパミン産生細胞の脳内移植に、新たな、しかも豊富なdonor細胞を供給できる可能性を示した。さらに、現存のドーパミン産生細胞の移植に、A1細胞をco-graftすることにより、移植効果の増大をも期待させるものである。
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