研究課題/領域番号 |
11877258
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岡田 泰昌 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80160688)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 脊髄 / 光計測 / 膜電位感受性色素 / ラット / 画像解析 / 急性圧迫 / 脊髄スライス / 摘出脊髄標本 |
研究概要 |
外傷、腫瘍、ヘルニアなどに伴う脊髄圧迫性病変例における脊髄内神経伝導障害の病態を検討するため、ラット脊髄圧迫病変モデル標本に膜電位感受性色素を用いた光計測の手技を適用し、実験を行った。平成11年度には若齢ラットよりのin vitro脊髄標本において、脊髄内神経伝導の時間的空間的動態を動画像として解析する方法を確立したので、平成12年度にはその計測システムを用い、脊髄への様々な圧迫強度、圧迫様式に伴う脊髄内神経伝導障害を解析した。 1.脊髄横断スライス標本を用いた解析 厚さ数百マイクロメートルの脊髄横断スライス標本において、後根あるいは前根の電気刺激により、後角内に数百ミリ秒間、あるいは前角内に数ミリ秒間持続する脱分極領域が、それぞれ出現した。これら領域の脱分極は、それぞれ脊髄後方、あるいは前方からの機械的圧迫により、減弱傾向を示し、その減弱度は圧迫強度と相関する傾向を示した。圧迫時間が数分と短時間の場合には、圧迫解除後まだ脊髄の強い変形が残っていても神経伝導障害は速やかに回復することを見出した。 2.摘出脊髄標本における長軸方向興奮伝播に対する圧迫の影響 平成12年度には、脊髄横断スライス標本の他に、摘出脊髄をスライスにしない所謂en bloc標本についても、圧迫実験を行った。まずen bloc標本において、脊髄上行路あるいは下降路の電気刺激により、我々が知る範囲で初めて、脊髄内long tractを通る神経インパルスの画像化に成功した。次いで、このような電気刺激中に、脊髄標本へ外部より圧迫を加えたところ、long tractを通る経インパルス信号について、圧迫部位における伝導速度低下、圧迫部位を過ぎた後の信号の減弱を画像化することに成功した。en bloc標本においても、圧迫解除後速やかに神経伝導の障害は回復する傾向を示した。 平成12年度におけるこれらの研究成果は、脊髄圧迫病変に伴う神経伝導障害の病態理解を飛躍的に高めるものと考えられる。
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