研究課題/領域番号 |
11877272
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
加納 龍彦 久留米大学, 医学部, 教授 (50040605)
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研究分担者 |
三島 康典 (三島 康則) 久留米大学, 医学部, 助手 (30258470)
原田 秀樹 久留米大学, 医学部, 助手 (30198923)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 脳脊髄液温 / 脳脊髄液圧 / 脊髄誘発電位 / 多機能 / プローブ / くも膜下腔 / 低体温 / 循環停止 / 大動脈瘤 / モニタ |
研究概要 |
胸(腹)部大動脈置換術に際してしばしば術中に脊髄虚血の発生が懸念される。我々は脊髄頚部膨大部ならびに腰部膨大部の硬膜外腔に刺激導出用のカテーテル型双極電極一対を挿入し、誘発脊髄電位(以下ESCP)を術中モニタリングすることで脊髄機能評価を行っている。体外循環を使用した超低体温手術においては、生じたESCPの変化は低体温によるものなのか、あるいは虚血によるものなのかとの判断に迷うことがある。 そこで我々は腰部くも膜下腔内に温度モニタ機能を備えたカテーテル型プローブを開発しCSF温とESCPの関連、CSF温と他の部位の体温との関連を調べた。 体外循環を使った全身冷却に伴いESCP潜時は次第に延長し、振幅は一旦増大した。通常、体温の低下に伴いESCPの潜時は延長し、振幅は一旦増大した後低下するという二相性の変化を示す。ところが、冷却の過程で脊髄への血流が一時途絶するとCSF温はわずかながら上昇した。それに伴い潜時の延長は止まったが、振幅が急激に低下していった。脊髄虚血の際には低体温と異なり潜時の延長を伴うものの振幅の低下が顕著に現れる。しかるに、潜時の延長を伴わない急激な振幅低下はCSF温の変化から推察するに脊髄虚血によるものと判断できた。このようにCSF温をモニタすることでESCPの変化が体温の低下に伴う変化なのか、虚血によるものなのかを正しく迅速に判断できる。また、CSF温と血液温、食道温、直腸温の変化を比較すると、CSF温は血液温と最もよく相関していることがわかった。
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