研究課題/領域番号 |
11877276
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
穂坂 正彦 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30106330)
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研究分担者 |
上村 博司 横浜市立大学, 医学部, 講師 (50244439)
窪田 吉信 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10106312)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 電気穿孔法 / 前立腺癌 / P53遺伝子 / PS3遺伝子 |
研究概要 |
本研究では萌芽的な研究としてこの電気穿孔法を、まず動物レベルでの遺伝子導入応用を試み、その基礎的検討を行う。さらに、ヒト遺伝子治療の新しい手段の確立を目指した種々の条件を探る。 昨年度までの成果として、ヌードマウス皮下にP53遺伝子の欠損するヒト前立腺癌細胞PC-3を移植し、腫瘍を形成させ、これを用いIn Vivoでの遺伝子導入を試み、その結果、電極間距離1cm、電圧1kv/cmの条件で効率よく腫瘍内にDNAが導入され、遺伝子発現がもたらされることが明らかとなった。 また、正常(野生型)P53遺伝子を組み込んだDNAを調整し、上記の条件で電気穿孔法により遺伝子導入を行ったところ、腫瘍の縮小効果が認められた。 本年度の成果として 1.さらに変異型のP53遺伝子を組み込んだDNAを調整し、変異型のP53遺伝子と、正常P53遺伝子をそれぞれ上記の方法と条件で遺伝子導入を試みた。その結果、正常P53遺伝子を導入した腫瘍にのみ腫瘍の縮小効果が認められた。このことは、腫瘍縮小効果がP53遺伝子の働きによるものであることを示したものと考えられる。 2.また、上記の遺伝子を導入した腫瘍細胞より、DNAとRNAを抽出し、P53遺伝子の組み込み状態と遺伝子発現状況をSouthern法とNorthern法にて調べ、確かにP53遺伝子が細胞に導入され、遺伝子発現をしていることを確認した。 3.上記1.2.より電気穿孔法を用いる遺伝子治療は、尿路性器系癌の遺伝子治療に有望であることが示唆され、今後の展開が期待される。
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