研究課題/領域番号 |
11877326
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
高橋 直之 昭和大, 歯学部, 助教授 (90119222)
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研究分担者 |
片桐 岳信 昭和大学, 歯学部, 講師 (80245802)
宇田川 信之 昭和大学, 歯学部, 講師 (70245801)
須田 立雄 昭和大学, 歯学部, 教授 (90014034)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 破骨細胞活性化因子 / ODF / RANK / OPG / M-CSF / IL-1 |
研究概要 |
破骨細胞がどのような機序で多核化するのか、また多核化の生理的意義は何なのか、等破骨細胞の多核化減少には多くの不明な点がある。我々が開発した共存培養系を用いて、破骨細胞の融合過程を解析し、以下のことを明らかにした。 (1)高い純度の単核破骨細胞を集める方法を確立した。この単核破骨細胞をプレートに播くと、12時間以内にアポトーシスで死滅した。 (2)骨芽細胞は、単核破骨細胞の分化だけでなく、その延命と融合を促進した。 (3)M-CSFは、単核破骨細胞の延命を促進し、更にその融合を促した。 (4)M-CSF欠損症であるop/opマウスの骨芽細胞も、正常骨芽細胞と同様に、破骨細胞の延命と誘導を促進した。 (5)骨芽細胞が促進する破骨細胞の融合は、ODFのデコイレセプターであるOPGにより特異的に抑制された。 (6)ODFとIL-1は破骨細胞の延命と融合を促進した。ODFの効果はOPGにより、IL-1の効果はIL-1レセプターアンタゴニストによって、それぞれ特異的に抑制された。 (7)ODFとIL-1が促進する破骨細胞の融合に、NF-kBの活性化が必要であることが示された。 (8)M-CSFにより誘導された多核破骨細胞は、象牙質切片上で吸収窩を作ることはできなかった。-方、ODFとIL-1で誘導した多核細胞は、象牙質切片上で吸収窩を形成した。 IL-1レセプターとODFレセプターは、共にTRAF6をシグナル伝達因子として利用するため、TRAF6が共通のシグナル伝達因子であることが予想された。また、多核細胞の核数と吸収面積の関連も解析したが、核数と吸収窩面積には共通の法則があるとい結果は得られなかった。以上の結果を基に、破骨細胞の融合の分子機構と生理的意義の解明を更に進めている。
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