研究課題/領域番号 |
11877353
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
白砂 兼光 九州大学, 歯学研究院, 教授 (30093420)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 口腔癌 / 癌転移機構 / 癌浸潤抑制 / 遺伝子治療 / プロテアーゼ / 血管新生因子 / がん浸潤・転移 / 転写因子 / 浸潤抑制 |
研究概要 |
おとり遺伝子とは転写因子プロモーター領域に結合する塩基配列を含んだ二本鎖合成オリゴヌクレオチド(20塩基対程度)のことであり,これをHVJ(Hemagglutinating virus of Japan)ウイルスベクターを用いて癌細胞に導入した。最初に転写因子Sp-1を標的にした。まず、蛍光色素でラベルしたSp-1おとり遺伝子をHVJリポソームに組み込み、その導入効率を検討した。導入開始後3時間で、蛍光色素は80%以上の癌細胞に取り込まれ、6時間ではそれらは核内に移行した。Sp-1おとり遺伝子を導入した癌細胞はサイトカインTNF-αによって促進される血管新生因子VEGF、TGF-β、組織因子、uPAの産生および癌細胞の増殖および浸潤を著明に抑制した。以上の結果はおとり遺伝子を用いる癌浸潤抑制療法として、発展する可能性を示唆している。一方、現在、AP-1やNF-kBおとり遺伝子を用いたものでは十分な癌浸潤抑制効果が十分得られていないことや、生体(in vivo)での効果の有無など、今後、検討すべき点を多く残している。
|