研究概要 |
Bone Morphogenic Protein(BMP)を覆髄剤へ応用する目的で培養細胞を用いた基礎的実験を行った。正常骨芽細胞MC3T3-E1にBMP-2を一週間作用させることで,分化を誘導した。また対照として間葉系細胞の分化を抑制し,増殖を促進すると考えられているBasic Fibroblast Growth Factor (bFGF)を用いた。骨芽細胞の分化のPositive Controlとしては50ug/ml Ascorbic Acid,7mM beta-Glycerophosphateを用いた。分化の評価としてはAlkaline phosphatase(ALP),Osteocalcin(OC),Collagen Ia(COL)のmRNAの発現を定量的RT-PCRにより定量を行った。その結果BMP-2 100ng/mlの添加によりすべての分化マーカーの発現が大幅に上昇していた。またPositive Controlによる分化はALPの発現が顕著であるのに対し,BMP-2による分化はOCの発現が顕著であった。このように分化の誘導の中でもさまざまな様式があるという興味深い知見を得た。
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