研究課題/領域番号 |
11877391
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
比佐 博彰 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (60192712)
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研究分担者 |
草場 美津江 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (50175311)
佐藤 進 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (80004604)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 副腎 / カテコールアミン分泌 / アセチルコリン / 電位依存性Caチャネル / Ca感受性Kチャネル / ニコチン受容体 / ムスカリン受容体 / 興奮分泌連関 |
研究概要 |
ラット摘出灌流副腎標本に経壁的電気刺激(ES)を適用し、節前神経からのアセチルコリン(ACh)遊離に基づく副腎カテコールアミン(CA)分泌反応を観察した。この内因性AChによる反応と、外因性コリン作動薬によるCA分泌反応に対する種々の薬物の影響を比較検討して、コリン作動性神経伝達と副腎CA分泌におけるACh受容体およびイオンチャネルの役割を解析した。現在までに以下を示唆する実験成績を得た。 1.節前神経からのAChの遊離によるCA分泌反応にはnicotinic受容体が、外因性コリン作動薬によるCA分泌反応にはnicotinic受容体およびmuscarinic受容体が介在する。 2.nicotinic受容体およびmuscarinic受容体を介するCA分泌は、Ca感受性KチャネルのひとつであるSKCaチャネルの開口により抑制的に調節されている。 3.電位依存性L型Caチャネルの開口はコリン作動性CA分泌を促進的に調節するが、muscarinic受容体を介したCA分泌において、この調節機構の働きはSKCaチャネルの開口により打ち消されている。 4.節前神経からのACh遊離に対して、電位依存性P/Q型Caチャネルが促進的に修飾し、また、Ca感受性KチャネルのうちBKCaチャネルが抑制的に修飾している。 以上、コリン作動性副腎CA分泌を調節する種々の受容体・イオンチャネル機構とそれらの相互連関を明らかにした。また、神経終末からのACh遊離を定量するには至らなかったが、ESとコリン作動薬のCA分泌反応を比較することにより、副腎におけるコリン作動性神経伝達の変化を間接的に示唆する評価系を構築した。
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