研究課題/領域番号 |
11877416
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態検査学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 毅 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50110656)
|
研究分担者 |
舩渡 忠男 (船渡 忠男) 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70165455)
張替 秀郎 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (50302146)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | スタニオカルシン / 白血病 / ELISA / 微量残存病変 / 腫瘍マーカー / 微少残存病変 / PCR |
研究概要 |
1.血中スタニオカルシン(STC)測定系の開発 (i)リコンビナントヒトSTC及びそのペプタイドをキャリア蛋白KLHと結合して免疫し、IgG型モノクロナル抗ヒトSTC抗体(STCmAb)産生ハイブリドーマを得た。 (ii)STCmAbは蛍光抗体法及びSDS PAGE後のイムノブロット法によりヒト腎尿細管細胞成分と反応することを確認した。 (iii)2種類のSTCmAb及びポリクロナル抗体を用いてサンドイッチ法によりSTC測定のためのELISA法を確立した。 (iv)リコンビナントヒトSTCをスタンダード抗原として(iii)の系で測定し、標準曲線を作成したところ5-10ng/ml以上のSTCが測定可能とされた。これに基づき、各種疾患、正常人血中でのSTCを測定した。しかし検出は難しく、より高感度の測定系の開発が必要とされた。 2.STCmRNA定量の臨床的意義の追求 (1)STCmRNAの定性的測定系をnested reverse transcription-polymerase chain reaction(nested RT-PCR)法として、定量的測定系はリアルタイムRT-PCR法として確立し、STCmRNA測定による白血病の診断、とくにminimal residual disease(MRD)マーカーとしての意義に関して追求した。 (2)白血病症例の骨髄血では、種々のタイプの白血病症例で高率にSTCmRNAを検出したが、健常人の骨髄血でも検出された。一方末梢血に関しては、白血病症例13例12例でSTCmRNAの発現を認めたが、健常人では28例全例でSTCmRNAの発現が認められなかった。 (3)白血病症例の末梢血におけるSTCmRNAを定量したところ、急性期AML20例中6例、T-ALL4例中3例、Adulr T cell leukemia(ATL)2例中2例がSTCmRNA値の高値を示した。STCmRNA値が高値であった例はいずれも寛解期に低値になった一方寛解期の多くはカットオフ値以内を示した。以上よりSTCmRNAの定量は白血病の診断、予後の推定に有用と考えられる。
|