1.日本における青年期のがん患者の看護、青年期のがん患者のQOL等に関連する研究レビューを行った。方法は1986年から2000年4月まで「医学中央雑誌」のCD-ROMにキーワードを入力し研究報告を検索出力した。選択基準は1)青年期を対象としている、2)研究目的、方法、分析、結果、考察が明確に記述されているの基準を満たし、3)がん看護もしくは4)QOLに関連したものである。レビューの結果、文献は120件以上であったが該当したのは4件であった。内容は青年期のボディイメージと性格特性の関連、青少年期のQOL調査票の開発と中学生での調査結果、青少年期のQOL・鎖肛の子どもたちへのQOL調査で、青年期のがん患者のQOL及び看護ケアの研究を考える資料となる。1件は化学療法をうけている思春期の子どもの体験を観察法と面接法でデータ収集し、意味づけし構造化したものである。2.米国における青年期の看護および青年期のがん看護研究のレビューを行った。方法は1984年から2000年5月までCINALおよびMEDLINEのCD-ROMにキーワードを入力し研究報告を検索出力した。選択基準は1)青年期を対象にしている、2)研究目的、方法、分析、結果、考察が明確に記述されている、3)がん看護領域で1)2)は必須である。レビューの結果、文献はCINAL64件、MEDLINE104件で該当したものは計34件であった。内容はがんと闘う青少年の心理的苦痛の程度や生活状況に関するもの、がんを患っている青少年の痛みやその対処法に関するもの、がんを患っている青少年の意思決定と危機的行動それへの影響因子に関するもの、がんと闘う青少年の社会的サポートと対処に関するもの、がんを患っている青少年のQOLに関するもの、がんと闘っている青少年の希望に関するもの、がんの化学療法の心理社会的発達への影響に関するものなどであった。研究方法は質問紙とインタビュー、観察で占められていた。
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