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家族の少子化と情緒化に関する研究-近・現代日本における性と生殖の視点から

研究課題

研究課題/領域番号 11878014
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 家政学一般(含衣・住環境)
研究機関奈良女子大学

研究代表者

宮坂 靖子  奈良女子大学, 生活環境学部, 助教授 (30252828)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
200千円 (直接経費: 200千円)
2000年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
キーワード親イメージ / 専業母 / 家族の情緒化 / ケア役割 / ジェンダー / 死産率 / α・I(アルファ・インデクス) / β・I(ベータ・インデクス) / 乳児死亡 / マビキ / 親子関係の情緒化 / 地域差
研究概要

一口に少子化の内実は、何を基準に「少子化」と見なすかによって、その問題の意味するものが異なる。一夫婦当たりの子ども数の減少という意味での急激な少子化という点で、日本の近・現代の歴史上、1975年〜82年の第III期は特徴的である。第I期(大正9〜昭和14年)にも既に普通出生率、合計特殊出生率共に低下傾向にあった。この頃既に都市新中間層というあり限られた階層においては「近代家族」が誕生し、子どもの衛生・心理/健康・教育に大きな関心をも専業母が生成しつつあったが、総体的に出生率に影響を与えていたのは、婚烟や生命の再生産へのアクセス権の不平等さから生じる婚姻率であった。
第III期は、ちょうど日本における近代家族の大衆化期と符号する点で興味深い。人口の大部分が結婚して平均して約2人の子どもを産み育てることになった。避妊率が上昇し、人工妊娠中絶(多くはストッピング)は低下傾向を維持した。人々は、計画的に約2人の子どもを産み育てるようになった。また、1970年代は、科学的育児法と母親のスキンシップの重要性が強調され、情緒的なケア役割と教育役割を果たす[専業母]の価値が歴史上もっとも強化された時期でもあった。
しかしわが国においては、1990年代にはまた大きく母親イメージ・父親イメージが変容した。発達心理学における「父親の再発見」と女性学、およびジェンダー研究が親イメージの変容に与えた重要性は言うまでもない。90年代における、ケア役割を果たす父親の登場は、女性領域に特化されてきた家族の情緒化にジェンダーの流動性を持たせた点において、家族の脱近代化を誘導する注目すべきメルクマールになると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宮坂靖子: "ジェンダー研究と親イメージの変容"家族社会学研究. 5. 34-47 (1999)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 藤崎宏子(編)分担執筆(宮坂靖子): "『親と子-交錯するライフ・ユース』担当箇所「親イメージの変遷と親子関係のゆくえ」"シネルヴァ書房. 364(19-41) (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 長嶋俊介(編)分担執筆(宮坂靖子): "『生活と環境の人間学-生活環境知をの考える』担当部分「ジュンダーの視点から」"昭和堂. 271(235-248) (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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