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ノーベル賞受賞作品「雪国」の文体解析―数量的分析による成立に関する疑惑の解明―

研究課題

研究課題/領域番号 11878048
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 統計科学
研究機関統計数理研究所

研究代表者

村上 征勝  統計数理研究所, 領域統計研究系, 教授 (00000216)

研究分担者 古瀬 順一  宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (50024005)
研究期間 (年度) 1999 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード文章の数量的分析 / 川端康成作品 / 三島由紀夫作品 / 読点のつけ方 / 文体の変化 / 川端康成 / 雪国 / 文体解析 / 数量的分析
研究概要

川端康成のノーベル賞受賞作品「雪国」の代筆疑惑を解明するため、同作品と他の複数の川端作品との比較及び三島由紀夫の作品との比較を試みた。そのため川端と三島の作品の文章を単語分割し、品詞コードをつけたデータベースの構築を行い、品詞や読点などの情報を手がかりに同作品の文体特徴を明らかにする作業を行った。川端作品としては「雪国」、「みづうみ」、「山の音」、「伊豆の踊り子」、「虹」、「母の初恋」、「女の夢」、「ほくろの手紙」、「夜のさいころ」、「燕の童女」、「夫唱婦和」、「子供一人」、「ゆく人」、「年の暮」の14作品を,三島の作品としては「潮騒」、「金閣寺」、「眞夏の死」、「愛の渇き」の4作品の全文をまず入力した。この内,川端の「雪国」、「みづうみ」、「山の音」、「伊豆の踊り子」、「虹」の5作品と,三島作品の「潮騒」、「金閣寺」の2作品に関しては,文章を単語に分割し,品詞情報を付加したデータベースを構築した。このデータベースを用いて計量分析を試み以下のような結果を得た。
これまでの研究から現代作家の文章において、読点のつけ方に作家の特徴が出やすいことを明らかにしていたので,読点のつけ方を中心に行った。川端の作品は,戦後の作品「みづうみ」から作風が変わったというのが従来の通説であるが,読点のつけ方の数量的分析からは,戦後の作品であっても著述年代がもっと遡る「山の音」から変わったと考えた方が妥当であるという結論を得た。
また三島と川端との関係をみるため「潮騒」と川端作品を一緒に分析した結果、川端作品と「潮騒」では読点のつけ方に違いがあることも明らかとなった。
現状では、一部の情報にとどまっており、明確な結論を出すまでには至っていないが、川端の文体の数量的研究に基盤はできたように思われる。

報告書

(3件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 村上征勝, 古瀬順一: "川端作品の計量分析"日本行動計量学会第29回大会発表論文抄録集. 306-307 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 村上征勝: "文化を計る"朝倉出版(予定). 140 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 村上征勝: "文章の計量分析-その歴史と現状-"計測と制御. Vol.39.No.3. 216-222 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 村上征勝: "著者を推理する"ESTRELA. No.70. 81-84 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 古瀬順一 ほか: "大友信一博士古稀記念論文集"臨南寺. (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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