研究課題/領域番号 |
11878126
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
酒井 宏明 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (00272162)
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研究分担者 |
月原 冨武 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (00032277)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 核蛋白質輸送 / X線結晶構造解析 / HEATリピート / 核膜孔 / Importin-β / MAD法 |
研究概要 |
真核細胞では細胞質と核が核膜により隔てられている。核内で機能する核蛋白質は細胞質にて合成された後、核膜表面に存在する核膜孔複合体を通じて核内へ輸送される。輸送される蛋白質の多くは核内へ局在化するために必要なシグナル構造(Nuclear Localization Signal : NLS)を自身に持つ。NLSは核蛋白質輸送担体であるimportin α(分子量58KDa)により特異的に認識され、importin αと結合し、更にimportin β(分子量97KDa)がimportin αと核膜孔複合体構成因子の両方と結合することにより、核蛋白質を3者の複合体として核膜孔ヘターゲットする。 importin-βの機能を立体構造に立脚して理解することを目的として、X線結晶構造解析を行った。importin-β全長での結晶化を試みたが、結晶は得られなかったため、全長のうちN末端側の半分の領域の結晶化に成功し構造決定を行った。この領域はNLSとの結合部分は持たないが、低分子量GTPaseであるRanとの結合領域を持ち、核膜孔を通過する能力を有する。結晶解析の結果importin-βはHEATリピート構造と呼ばれるαヘリックスの繰り返し構造からなり、構造全体は超らせん構造を形成していることが明らかとなった。構造発表は外国のグループに先を越されてしまったが、既報のimportin-βとの構造比較から、importin-βがその超らせん構造が捻れることにより、他の蛋白質との相互作用を行っていることが示唆された。またαヘリックスの別の繰り返し構造であるARMリピート構造を有し核膜孔を通過するβ-カテニンの構造との類似性の比較から,核膜孔の通過にはHEAT構造やARM構造が必要とされることを提案した。
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