研究課題/領域番号 |
11878158
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
古川 昭栄 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90159129)
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研究分担者 |
新田 淳美 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (20275093)
野元 裕 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (80164747)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | イムノフィリン / イムノフィリンリガンド / 神経栄養因子 / 神経再生 / 神経疾患 / 線条体 / 脊髄損傷 / サイクロスポリンA / グリア細胞株由来神経栄養因子 / ラット / 遺伝子導入 / 酵素免疫測定法 / 脳由来神経栄養因子 / 免疫抑制剤 / ドパミン作動性神経系 / タクロリムス / マウス |
研究概要 |
これまでの研究により、免疫抑制剤を含むイムノフィリンリガンドが神経栄養因子の産生を促進する活性を持つことが明らかとなった。これまで知られていたイムノフィリンリガンドによる神経保護作用の少なくとも一部はこの神経栄養因子産生促進活性に起因すると推定された。しかし神経保護作用を期待するとき免疫抑制作用は生体に不利益をもたらす恐れがある。昨年度は免疫抑制作用をもたないイムノフィリンリガンドリガンドとしてLeu-Ileジペプチドを見出した。本年度は、生体内でのLeu-Ileジペプチド機能について検討した。PBSに溶解したLeu-Ileをマウス脳室内または腹腔内に1日1回、10日間投与し、最終投与から24時間後に線条体の脳由来神経栄養因子(BDNF)およびグリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)含量を測定した。その結果、Leu-Ileの脳室内投与、腹腔内投与いずれの場合も明瞭なBDNF、GDNF含量の増加を認めた。腹腔内投与の場合、Leu-Ileは血中では不安定であり、脳・血液関門通過性にも問題があると推定されたが、脳室内投与に遜色のない効果を引き出した。すなわちLue-Ileジペプチドは免疫抑制作用をもたず、神経細胞保護効果をもつイムノフィリンリガンドとして有望である。これらの免疫抑制作用をもたないイムノフィリンリガンドをリード化合物してさらに強力な活性物質が創製できれば、脊髄損傷をはじめとする中枢神経疾患の治療薬の開発につながるものと期待される。
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