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大脳皮質視覚野における長期増強のシナプス前機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11878167
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 神経・筋肉生理学
研究機関名古屋大学

研究代表者

小松 由紀夫  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (90135343)

研究分担者 枝川 義邦  名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (50303607)
岩本 由美子 (吉村 由美子)  名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (10291907)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード抑制性シナプス / 可塑性 / 長期増強 / 視覚野 / GABA / シナプス前機構 / ラット / 発達
研究概要

発達期の大脳皮質視覚野では興奮性シナプスだけでなく抑制性シナプスにも長期増強が生じる。両長期増強の誘発にシナプス後細胞におけるCa^<2+>濃度の上昇が必要であることはすでに確立されている。興奮性シナプスの長期増強の発現部位は不明であるが、抑制性シナプスの長期増強はシナプス前側に発現することを示唆する結果を得ている。本研究では、薬理学的に興奮性シナプス伝達を遮断したラット視覚野切片標本においてホールセン・パッチクランプ法により抑制性シナプスの長期増強のシナプス前機構を解析した。その結果、長期増強の維持にシナプス前細胞の電気的活動が必要であることが明らかとなった。シナプス前線維の高頻度刺激により誘発された長期増強はテスト刺激を30分間停止するとテスト刺激再開後約60%の細胞で反応の大きさがコントロール・レベルに戻り、増強は消失した。長期増強を誘発してからTTXを加えてシナプス前細胞の活動を一時的に停止してから洗い流すと、反応はコントロール・レベルに戻り長期増強は消失したので、テスト刺激を止めても一部の細胞で長期増強が維持されたのは、シナプス前細胞の自発発火によると考えられる。GABA受容体の阻害役に抑制性シナプス後電位を一次的に遮断しても長期増強は維持されたので、シナプス前終末での活動電位に伴うCa^<2+>の流入が長期増強を維持するのに必要と思われる。この可能性は、細胞外液のCa^<2+>濃度を一過性に下げると長期増強が消失することから支持された。シナプス前細胞と後細胞の同時記録により長期増強を解析することも試みたが、長期増強を解析するに必要な時間、同時記録を安定に維持することが困難でこの方法を適用するには一層の技術改良が必要であることが分かった。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-11-11  

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