研究概要 |
この企画調査では,量子光学現象を利用した能動素子がフォトニック結晶中に配列されることを前提として,実現され得る光学回路の特性,および,従来法と比較したときの得失を調べた。また,この結果に基づいて能動素子設計の基礎に関する国際共同研究を企画した。具体的には,まず,下記の調査を行って素子設計ならびに素子作製技術の現状を調べた。 (A)文献調査:学術文献データベースによる文献検索, (B)国際会議・国内学会での情報収集 (1)CLEO国際会議(ボルチモア,平成11年5月) (2)CLEO環太平洋国際会議(ソウル,平成11年8月) (3)秋季物理学会(盛岡,平成11年9月),(4)PECS国際会議(仙台,平成12年3月) (5)春期物理学会(吹田,平成12年3月), (C)内外の大学・研究機関の訪問調査 (1)信州大学 武田三男教授,谷口彬教授,(2)ドイツ・カールスルーエ大学K.Busch研究員 (3)ドイツ・マックスプランク研究所 W.Hergert教授,R.Wehrspohn研究員 (4)スペイン・バレンシア科学技術大学 F.J.Meseguer教授 (5)スペイン・マドリード大学 J.Sanchez-Dehesa教授 その結果,光波領域(波長1μ以下)で機能するフォトニック結晶の作製と受動素子として特性解析が進展する一方,能動素子としての特性解析は緒についたばかりであることが判った。そこで,量子光学現象に関する理論研究に力点を置いて研究を進めているカナダ・トロント大学のS.John教授と共に,能動素子設計に関する国際共同研究を企画し,基礎研究(B)として提案した。
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