研究課題/領域番号 |
11895019
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桑原 誠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40039136)
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研究分担者 |
河本 邦仁 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30133094)
永井 正幸 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (80112481)
高田 雅介 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (20107551)
宮山 勝 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (20134497)
山下 仁大 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (70174670)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 巨大機能物性 / 非線形電子物性 / 特異界面 / 量子構造 / 層状構造強誘電体 / メソ孔構造 / 化学活性 / ハイブリッド結晶 |
研究概要 |
本企画調査研究は、ZnOセラミックスのバリスタ特性やBaTiO_3半導体セラミックスに見られる正の抵抗温度係数(PTCR)特性のような、巨大な機能物性の発現様式の類型化と機構の解明を基に、巨大機能物性を発現する特異構造あるいは特殊界面を内部に形成したセラミックスの創製を目指した設計と探索を行うことを目的として、下記の3つのグループに分けて遂行された。以下に得られた成果の一部を記す。 1)巨大機能物性の発現機構: 酸化ビスマス層を介し、2つの異なるキュリー温度を持つペロブスカイト層を積み上げた交代層構造ビスマス層状構造強誘電体に関する研究と調査から、そのキュリー温度及び強誘電性が単純な混合即に従わない巨大な異方性を示す強誘電・圧電体材料の創製が可能であることを示した。また、対称性の異なる2種類以上の副格子から成るハイブリッド結晶という新しい概念を構築し、そのような結晶が巨大な熱電気的特性性を示す可能性を明らかにした。 2)巨大機能物性発現機構の設計と制御: 新しい無機-有機メソコンポジットイオン伝導体の合成を行い、その構造と無機-有機間の電荷移動様式に関する研究と調査から、巨大イオン伝導性を発現する三次元集積メソ材料の創製が可能であることを示した。また、生体活動環境下における電気化学的結晶成長に関する研究と調査から、全く新しい概念と設計の基に巨大化学反応場を形成する局所ポテンシャルを利用した特定構造材料の高速創製が可能であることを示した。 3)巨大機能物性と特異構造・界面: 高温超伝導体RBa_2Cu_3O_<7-d>(R=希土類元素)セラミックス線材に見られるホットスポット現象は、特異界面で発現する巨大非線形電流-電圧特性であることを明らかにし、その酸素センサへ応用法を確立した。また、BaTiO_3半導体単一粒界に見られる巨大なピエゾ抵抗効果は自発分極誘起型であることを明らかにし、さらに、透明BaTiO_3ゲルを用いたサブミクロン孔構造フォトニック結晶の合成法から、巨大な光学特性を持つ透明多結晶体の創製の可能性を示した。
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