研究課題/領域番号 |
11895022
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
金属生産工学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石井 邦宜 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00001214)
|
研究分担者 |
八木 順一郎 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20006050)
佐々木 康 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90281782)
柏谷 悦章 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10169435)
相澤 龍彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10134660)
日野 光兀 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10091729)
|
研究期間 (年度) |
1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
|
キーワード | コンパクト高炉 / 炭酸ガス排出量 / スラグ発生量 / 銑鉄中不純物量 / カップリング反応 / 浸炭 / 高炉の低温化 / 高炉数式モデル |
研究概要 |
現行高炉の使用エネルギー量(炭酸ガス排出量)、製品不純物(P、Si、S)量、スラグ排出量の3つを半滅させる新しい、、コンパクトな高炉をつくるための基礎科学について共同調査を行った。10大学5高炉会社の研究者18人が、(1)原燃料反応性の2向上(反応性)、(2)劣質鉱石の低燃費接合(改質接合)、(3)還元鉄溶融温度の150℃低下(操業低温化)、(4)スラグ融点の100℃低下(スラグ設計)、および、(5)コンパクト高炉の数字シュミレーション(数学モデル)、の5テーマを担当して、文献調査、補足実験、共同討論などを行った。 反応性については、酸化鉄還元と炭素ガス化をカップリングさせることによって、反応温度の250℃低下と燃料の25%減少が実現可能であると結論された。またそのためには、電子、原子レベルからみた反応の材料学的微細機構の研究が重要であると指摘された。 改質接合については、現行の融液過多な溶融凝固型接合に替え、少量の融液を介した拡散型接合に切替えるべしとの提案がなされた。これにより、原鉱石の高反応性を維持しつつ低燃費塊成化が実現できる。このためには、酸化物接合の界面現象の研究が必要である。 操業低温化については、還元鉄浸炭の高速化が必要で、それには還元鉄表面の清浄化に関連して、金属表面の高温性状を多方面から解明することが必須である、と結論された。 スラグ融点低下に必要なスラグ設計は最も困難な課題であり、適当な成分系が見つからない。今後、融点、輸送定数の計算を多成分系に拡大して進める計画である。 数学モデルについては、従来の多流体モデルを一層進めることで達成可能と確認された。 以上から、革新的高炉を実現するには先進的な新境界領域の構築が不可欠と結論された。
|