研究課題/領域番号 |
11897005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
田辺 和裄 大阪工業大学, 工学部, 教授 (40047410)
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研究分担者 |
堀井 俊宏 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80142305)
北 潔 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90134444)
小島 荘明 東京大学, 医科学研究所, 教授 (00009622)
太田 伸生 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (10143611)
綿矢 有佑 岡山大学, 大学院・自然科学系研究科, 教授 (90127598)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | マラリア / Plasmodium / 遺伝子 / ワクチン / 抗マラリア薬 / マラリア伝播 / 生態系 / 免疫 |
研究概要 |
本調査企画研究の目的は、日本がマラリアの制圧に貢献するために今後のあるべきマラリア基礎研究の方向性、及び、研究体制の方策の立案を目指すものである。研究分野の異なる各班員の分担研究を基礎にした意見をもとに、班会議を5回開催した。まず、平成11年9月、バヌアツでマラリア対策に携わっている日本人WHO研究者も参加した全体班会議において、日本におけるマラリア基礎研究の現況を概括した。その中で特定領域研究(A)「マラリア制圧の分子論的展開」(H8-H11)が果たした役割と意義について評価し、寄生虫学・薬学・免疫学・分子生物学・昆虫学など多分野の研究者による組織的なマラリア研究の成果、特にマラリアワクチン及び新しい抗マラリア薬開発において、に大きな進展があったことを確認した。ワクチンと新薬開発の必要性が日増しに高まっている状況で、この面における研究の発展が今後も必要性となるが、ラリア原虫は高度な寄生適応戦略を示すことから、マラリア分子生物学の展開が重要となる。一方、マラリア流行は地域生態系における伝播の問題が深く関わるので、伝播と生態系の研究が新しいマラリア対策の開発に不可欠となる。こうした議論を踏まえてコア班員による集中的な議論を行い、次の5点、すなわちマラリアワクチン開発、新規抗マラリア薬の開発、寄生適応の分子生物学、宿主免疫応答と病態解析、マラリア伝播と生態系、に絞った研究を展開する方向性を打ち出し、次期特定領域研究として申請した。マラリア伝播と生態系に関する研究は日本においては立ち遅れているので、この分野の研究の重点化が認識された。そのため、過去、熱帯熱マラリア流行地のあった八重山におけるマラリア媒介蚊のフィールド調査を行い、現在も媒介蚊が生息することを確認した。さらに、マラリア基礎研究の成果を一般に還元するため、上述特定領域研究との共催による、「国際マラリアシンポジウム」を公開で開催した。
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