研究課題/領域番号 |
11897021
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山田 好秋 新潟大学, 歯学部, 教授 (80115089)
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研究分担者 |
柴 芳樹 広島大学, 歯学部, 教授 (90110452)
森本 俊文 大阪大学, 歯学部, 教授 (20028731)
植村 正憲 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (00034215)
山村 健介 新潟大学, 歯学部, 助手 (90272822)
佐藤 俊英 長崎大学, 歯学部, 教授 (60013968)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 高齢社会 / 歯科医療 / リハビリテーション / 摂食 / 嚥下 |
研究概要 |
高齢社会への対応もままならないうちに超高齢社会に移行しつつある。このような時代にあって、医療と福祉のあり方が問い直されている。特に寝たきり老人の増加は、医療費や介護費の増加だけでなく、生活の自由を失った本人にとっても不幸なことである。最近、脳血管障害患者のリハビリテーションにたずさわる人たちが、患者の要求に応える形で経管的栄養摂取を口腔からの栄養摂取に切り替えたところ、意識レベルの向上や全身状態の改善に効果が見られたと報告している。このように、医療や介護の現場では QOLの向上を目指して新しい治療方法を模索し、その過程で基礎的な知識にその糸口を求めてきている。このような現状の中で基礎医学を専攻する我々に対しても社会の要望に耳を傾け、少しでも社会に還元できる研究体制を整えることが求められている。そこで、咀嚼・嚥下・唾液分泌・味覚・神経の5つの分野から選別した専門家でその糸口を探ることとした。 医療機関・介護福祉機関での聞き取り調査、および摂食・嚥下リハビリテーションに従事する専門家の協力を得て口腔機能研究者に対する要望を調査した。その結果、(1)咀嚼運動と嚥下の関連、(2)唾液分泌促進方法、(3)口腔内食塊移送における舌の役割、(4)嚥下の誘発域、(5)嚥下機能に適した食塊の大きさ、など口腔機能に関する具体的な研究テーマが提示された。この点をふまえ、カナダのトロント大学歯学部を訪れカナダにおける摂食・嚥下機能障害に対する基礎的研究の動向を調査した。その結果、歯学部で直接研究・教育を行ってはいないものの、リハビリセンターでは歯科医が積極的に治療・研究に従事していることがわかった。この点では日本の対応も決して遅いものではなく、この分野の研究を推進することで世界に先駆けた成果をあげられる可能性が示された。
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